ポグバ復活の秘密は「奇抜なヘアスタイル」にあり!? マンUの“王様”カントナが独自の分析

2019年02月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

9戦で圧巻の8ゴール5アシスト!

好調のマンUにあって、アンタッチャブルな存在となっているポグバ(左)について考察したのは、クラブのレジェンドであるカントナ(右)だ。 (C) Getty Images

 昨年12月にジョゼ・モウリーニョ前監督を電撃的に更迭したマンチェスター・ユナイテッド。21億円といわれる多額の違約金を支払った一か八かの賭けは、今のところ功を奏していると言っていい。

 クラブOBのオレ・グンナー・スールシャールを暫定監督に就任させると、一時は13位まで低迷していたプレミアリーグでは9戦負けなし(8勝1分け)。順位もチャンピオンズ・リーグ出場圏内の4位まで浮上させるなど、見事な"V字回復"を果たしているのだ。

 そんなチームにあって最も変化が見られるのは、フランス代表MFのポール・ポグバだろう。

 モウリーニョ監督時代、守備的な戦術に対して公の場で、「ホームゲームなんだから、攻めて、攻めて、攻めまくるべきだ!」と漏らすなど、ポグバはあからさまな嫌悪を示し、ピッチ内外でネガティブなニュースが絶えなかった。

 しかし、スールシャール体制下で攻撃的な戦術が採用されると、プレミア9試合で8ゴール5アシストと、まさに水を得た魚のような活躍を続けている。

 言うまでもなく、ポグバのポテンシャルはメガクラックのそれであり、スールシャールに攻撃的ポジションでの自由を与えられたことが、活躍の大きな要因だろう。だが、ここまでの変貌っぷりは、戦術的なアプローチだけでは成し得ないものだ。

 では、一体何が変わったのか? これについて、独特な目線で分析したのは、1990年代のマンチェスター・ユナイテッドで"王様"と呼ばれてファンに敬愛された、元フランス代表FWのエリック・カントナだ。

 ユナイテッドの言わずと知れたレジェンドは、アイルランドのブックメーカー『Paddy Power』の行なったインタビュー内で、「モウリーニョの時には、正直言って年間最優秀選手に選べるような奴は、ひとりもいなかった。誰もサッカーを楽しんでいなかったからね」と語ったうえで、同胞であるポグバの変化について、次のように語っている。

「今のポグバは凄いよ。オレ(スールシャール)があいつに正しいポジションを与えたことは、大きな影響となっている。ゲームを組織して、ボールを持つたびに危険な匂いを放つ。何かが起きるんじゃないかと、相手に感じさせることができている。

 私が思うに、オレが就任して以来、ポグバは奇抜なヘアスタイルをいじっていないんじゃないかな? それはきっと、オレがサッカーを最優先に考えることをあいつに理解させたからだ。それも、活躍の大きな理由だろう。サッカーよりもヘアカットのことを意識して、ピッチで結果を出せないんじゃ、良くないからね。

 ゴールを決めて勝利した後には、髪を切ろうが、何をしようが許される。何の問題もないさ。ただ、選手たちが一番最初に考えるべきは、勝利とサッカーについてじゃないといけないんだ」

 カントナの指摘する通り、ポグバは以前のように髪型を頻繁に変えることを止め、さらにはSNSでの軽率な言動が目立たなくなっている。スールシャール体制になってからの向上は、そうした優先順位を変えたことも影響しているのだろう。

 ユナイテッドは現地時間2月24日、本拠地オールド・トラフォードでリバプールとの「ナショナルダービー」に臨む。優勝争いを展開している宿敵との大一番だけに、ポグバの活躍の有無が勝敗の鍵の一つとなりそうだ。
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