「私たちはここを離れたくない…」イカルディとインテルの“対立”は渦中の妻が涙の生謝罪で和解へ

2019年02月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

イタリアのテレビ番組で謝罪!

インテルとの対立関係が話題となったイカルディ(左)と妻のワンダ(右)。しかし、二人はほどなくして謝罪し、事態は収束に向かっている。 (C) Getty Images

 ここ1週間に渡って繰り広げられたインテルとマウロ・イカルディの"対立"は、和解の方向で落ち着きそうだ。

 現地時間2月17日、イタリア・メディア『Mediaset』のサッカー番組『Tiki Taka』に生出演したインテルのCEOジュゼッペ・マロッタ氏とイカルディの妻で代理人のワンダ・ナラが和解を図った。

 騒動の発端となったのは、今月13日にインテルがイカルディのキャプテンマークを剥奪し、守護神のサミール・ハンダノビッチが主将を務めると発表したことにあった。これに対して同選手側も反発。翌日に行なわれるヨーロッパリーグのラピド・ウィーン戦へ帯同を拒否していた。

 インテル入団2年目の15年夏にアンドレア・ラノッキアから腕章を引き継ぎ、以来、エースとキャプテンとしてネッラズーリに君臨してきたイカルディ。それだけに旦那のプライドを傷つけられたことに代理人を務めるワンダも憤慨し、契約延長交渉を続けていた両者の溝は深まっていた。

 しかし、最終的にワンダが折れた。
 イカルディの去就に関して「ナポリやマドリーからオファーがあった」や「違約金(1億1000万ユーロ=約143億円)を払う準備があるクラブは複数ある」と奔放な発言を繰り返したことが問題視され、それがキャプテンマーク剥奪の主因ではないかとされたワンダは、自身がレギュラー出演する『Tiki Taka』で、涙ながらに弁明した。

「彼は常にインテルのために誇りを持ってプレーしてきたの。お金のことを考えたことは1度もない。キャプテンマークを付けることに誇りを持ち、それに相応しいプレーをしようと全力を尽くしていた。彼はインテルのユニホームに愛着を感じている。私たちにとって家族であり、離れたくない……」

 これに対してマロッタCEOも、同番組内で行なわれた生インタビューで次のようにレスポンスした。

「我々は再び平穏を取り戻したいと考えている。クラブのため、マウロのため、そしてあなたやファンのためにもね。キャプテンマーク剥奪は懲罰的な措置ではなかった。会社を運営していく上でとらなければならない決断があり、苦渋の決断だったことを理解してほしい。

 ここは家庭と同じだ。マウロはまだ25歳で、これからもどんどん成長するだろう。彼をロッカールームへ呼び、この決断の理由は説明した。今回の件について近いうちに直接話し合おう。平穏を取り戻したうえで、契約更新のオファーも提示するつもりだ」

 イカルディとインテルの現行契約は2021年6月までとなっており、契約延長の行方は大きな注目を集めている。そんななかで生じた両者の衝突はひとまず収束の様相を呈している。
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