9戦ぶり先発の久保裕也、新体制での勝点奪取に貢献! 守り切られたドルトムントは5戦連続未勝利…

2019年02月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

守護神マテニアが相手の好機を再三封じる

初陣で首位チームから勝点1奪取という結果に、新指揮官もガッツポーズ。よく動いた久保も、これに貢献した。今後は攻撃面での連係を高めていきたいところだ。 (C) Getty Images

 2月18日(現地時間)、ブンデスリーガ第22節が行なわれ、ニュルンベルクとドルトムントに一戦はスコアレスドローに終わった。
 
 前節、ハノーファーに敗れて最下位に転落し、ケルナー監督が解任、後任にショマーズを昇格させたニュルンベルクが、首位のドルトムントをホームに迎えた一戦。圧倒的な力の差があると思われるが、ドルトムントも直近の公式戦4試合で勝利なしという状況であり、必勝の構えでこのアウェーマッチに臨んできた。
 
 新体制のニュルンベルクのスタメンには、久保裕也の名前があった。実に9試合ぶりに先発出場を果たした背番号14は、前線の右サイドで試合開始を迎えた。
 
 試合は予想通り、立ち上がりからドルトムントがボールを支配。8割以上のボールポゼッションを誇りながら、フィニッシュまで持ち込んでいく。久保は自陣で守備に忙殺され、数少ない攻撃ではチャンスを作ろうとボールを展開したり、縦パスを送るものの、ドルトムントの守備の壁がこれを封じる。
 
 しかし、22分にミシジャンの突破で左サイドからチャンスを生み出すと、ニュルンベルクは攻撃の頻度を高め、28分にはレーベンのクロスをベーレンスが頭で合わせ、きわどいシュートを放つ。GKビュルキの好守に阻まれたものの、両チームにとってこれが最初の決定機となった。
 
 直後のCKでも、ベーレンスがフリーでのヘディングシュートでドルトムント・ゴールを脅かすなど、ホームチームには勢いが出始め、しばらくはほぼ互角の戦いを展開する。
 
 間もなく、ドルトムントの攻撃が激化したものの、ここでアウェーチームの前に立ちはだかったのがGKのマテニアだ。34分にサンチョが突破を試みてこぼれたボールをゲッツェがゴール前で押し込むが、守護神は好反応でこれをセーブ。1分後にもゲッツェがゴール左隅に飛ばした強烈なシュートを、マテニアは横っ飛びで弾き返す。
 
 さらに45分、CKから競り勝ったゲッツェが三たび決定的なシュートを頭で放ったが、またしてもマテニアにブロックされ、首位チームは前半でゴールを奪うことはできず。なお、このプレーの直後、ニュルンベルクはカウンターから久保が左サイドをドリブルで駆け上がったが、チャンスには結びつけられずに終わった。
 
 後半も立ち上がりから、ボールを保持するドルトムントが、何とかニュルンベルクの守備をこじ開けようと、様々な攻撃を仕掛ける。53分にはゲッツェが後半最初のシュートを放つが、これもマテニアの伸ばした右手によってCKに逃げられた。
 
 その後、両チームともに決定的なプレーがないまま試合は進み、63分にドルトムントはフィリップを下げて点取り屋のパコ・アルカセルを投入。直後の分厚い攻撃を仕掛けるが、ニュルンベルクもマテニアを中心に堅い守備を崩さない。
 
 ドルトムントは敵陣深くに入ってからのプレーが単調で、強い時の強引に相手の守備を崩し切ってしまうような効果的な攻撃が見られない。引いて守るニュルンベルクは、首位チームが再三入れるクロスを容易にクリアし、時にボールを繋いで反撃の姿勢も見せる。
 
 終盤に入り、ドルトムントの攻撃はスピードを増したものの、ニュルンベルクもこれにしっかり対応。86分、パコ・アルカセルにきわどいシュートを浴びるも、ボールはゴール右外に逸れていった。
 
 そして4分間のアディショナルタイムでも、ついにニュルンベルクの牙城は崩れず。新体制のチームは初陣で首位チームから勝点を奪ってみせた。そしてドルトムントは、これで5試合連続の勝ちなし。ロイスら主力を欠くとはいえ、この取りこぼしは非常に痛く、ライバルのバイエルンは勝点3差に迫ってきた。
 
 久保は85分に交代。攻守で奮闘したものの、攻撃で効果的なプレーが見られなかったのは、彼自身、そしてチームとしても今後の課題だと言えよう。
 
 ニュルンベルクは次節、23日に敵地でデュッセルドルフと対戦する。
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