「なんて男だ!」「真のレジェンド」40歳ピサーロが劇的同点FKで“ブンデス史上最年長”を更新!

2019年02月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

外国籍選手の通算得点数でトップも、そこはレバンドフスキが…

起死回生の同点FKをねじ込んだピサーロ(手前)が歓喜を爆発させる。「40歳と136日」での得点はブンデス史上最年長記録に。(C)Getty Images

 敗色濃厚のアディショナルタイム6分、ヴェルダー・ブレーメンを救ったのは元ペルー代表のレジェンドだった。

 2月16日に行なわれたブンデスリーガ第22節、敵地でのヘルタ・ベルリン戦だ。日本代表FW大迫勇也を怪我で欠くなか、ブレーメンは攻撃のリズムがなかなか掴めず、25分に先制点を奪われてしまう。終盤になっても敵の素早いフォアチェックに苦しみ、イライラを募らせるばかりで、アディショナルタイムに入るとタッチライン際の小競り合いから乱闘寸前の騒ぎに。怒涛のパワープレーを仕掛けるも、突破口を見出せないままだった。

 そんななか、ゴール正面で願ってもない直接FKのチャンスを得る。キッカーを務めるのは、61分から登場していた名手クラウディオ・ピサーロだ。渾身の力を込めて放った右足のショット。なんとこれが壁の間をすり抜け、相手選手にディフレクトしてゴールへ……。起死回生の同点弾にブレーメン・イレブンは歓喜を爆発させ、貴重な1ポイントを持ち帰ったのだ。

 このピサーロの殊勲弾は、ブンデスリーガ史上最年長でのゴール記録となった。彼にとっては今シーズン3得点目だが、これまでの最年長記録は1996年に同じブレーメンの元チェコ代表MFミロスラフ・ヴォタバがマークした「40歳と121日」で、日数が足らなかった。この日「40歳と136日」でH・ベルリン戦を迎えたピサーロは、晴れて新記録を樹立したというわけだ。

 
 さっそく称えたのがドイツのメディアである。専門誌『Kicker』は「なんて男だ! あの局面でゴールを奪い切る精神力に感服だ」と速報で伝え、「今シーズンのうちに記録はまだまだ伸びそうだ」と記している。大衆紙『Bild』も速報ページで報じ、「ピサーロらしい豪快な一撃。ブレーメンの真のレジェンドが大仕事をやってのけた」と綴った。

 ピサーロは昨年夏、古巣ブレーメンに4度目の復帰。大迫と言わば"同期"となり、主にスーパーサブとして出場を重ねてきた。今回の得点でブンデスリーガでの通算得点は195点に達し、歴代6位の数値。ドイツ人選手以外ではトップだが、ここはロベルト・レバンドフスキ(バイエルン・ミュンヘン)とデッドヒートを繰り広げている。現在30歳のポーランド代表FWは、2月16日時点で通算193点。わずか2点の差で争っているのだ。
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