原口は奮闘報われず、浅野は途中出場で見せ場なし…ハノーファーは力の差を見せつけられて完敗

2019年02月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

守護神エッサーの好守連発がなかったら…

完膚なきまでにやられたハノーファー。原口(左)は驚くほどの運動量で、攻守のあらゆるプレーに絡んだが、流れを変えることはできなかった。 (C) Getty Images

 2月16日(現地時間)、ブンデスリーガ第22節が行なわれ、ハノーファーは0-3でホッフェンハイムに敗れた。
 
 前節ニュルンベルク戦で10試合ぶりの勝利を挙げて最下位からも脱出した17位ハノーファーが、9位ホッフェンハイムのホームに乗り込んだ一戦。原口元気は2試合連続のスタメン入りを果たし、前節は負傷でベンチ外の浅野拓磨はベンチスタートとなった。
 
 試合は立ち上がりから、ホームチームが攻勢に立ち、4分、相手DFのクリアボールを拾ったジョエリントンが一気に抜け出し、GKエッサーの股間を抜くシュートで早くも先制ゴールを奪う。
 
 対するハノーファーは7分、CKからニアでワラセが頭で合わせてファーストシュートを放つが、大部分の時間帯で守備に忙殺されることに。相手への寄せが遅れることが多く、幾度もフィニッシュまで許す他、危ない位置で無理にボールを繋ごうとして簡単に奪われる。また、相手の個人技にDFが次々にかわされる場面も多く見られた。
 
 中盤に入った原口は縦横に幅広く精力的に動きながら、守備のタスクをこなしていく。攻撃では、起点となる他、チャンスメイク、自らドリブルで仕掛けるなど、序盤から多くのプレーを披露。また、カウンターからミュラーと2人だけで敵陣深くに入っていく場面もあった。
 
 圧倒的優勢のホッフェンハイムは14分、右サイドのFKから、ベルフォディルがバックヘッドでクロスバーを叩きながらゴールネットを揺らし、早くも2点目を挙げる。
 
 以降も、35分にアミリ、その1分後にベルフォディルが決定的を迎え、41分にはデミルバイがペナルティーエリア外から強烈なミドルでクロスバーをヒットするなど、次々に相手ゴールに迫る。対するハノーファーは26分のCKにおけるヴィマーのシュートが唯一の決定機。シュート数11:3という数字からも、勢いの差は明らかだった。
 
 後半、ハノーファーは流れを変えようと、バカロルツに代えて浅野を投入。日本人2人が同時にピッチに立つのは、15節バイエルン戦以来である。
 
 しかし、後半も最初に決定機を得たのはホームチーム。47分に、ジョエリントンが抜け出してフィニッシュまで持ち込むが、エッサーの飛び出しが追加点を阻む。エッサーは49分にも、ベルフォディルのフリーでのヘディングシュートを好反応で防いでみせた。
 
 その後も、間断なくハノーファー・ゴールに迫るホッフェンハイム。55分にはシュルツが左サイドを抜け出してシュート。エッサーの手を弾いたボールはクロスバーにはね返されてアミリの前に落ちるが、このシュートもエッサーがブロックする。
 
 さらにその1分後、再びシュルツが抜け出し、今度もエッサーが最後の砦としてスーパーセーブを披露。こぼれ球を拾ったジョエリントンのシュートは、枠を捉えられない。
 
 攻勢を維持するホッフェンハイムだが、前がかりになることはなく、守備への対応もしっかりしているため、ハノーファーは時折、敵陣に入っても効果的な攻めを見せることはできない。60分、70分とゴール前まで迫る場面もあったが、その後には高速カウンターの脅威にさらされることとなった。
 
 浅野はボールに触れる機会も少なく、良さを活かせる場面も訪れず。原口は前半から何度も全力でのスプリントを繰り返し、疲弊しているにもかかわらず運動量を落とすことなく、数少ない攻撃の機会では何とか活路を見出そうとするが、ドリブルやパスは封じられ、身体を張って獲得したFKも味方には合わない。
 
 そして80分、数え切れないほどのチャンスを逸していたホッフェンハイムは、中央で素早くボールを繋いでから、右のカデジャーベクがボールを受けてクロス。これをファーサイドのシュルツが折り返すと、デミルバイがダイレクトで合わせ、決定的な3点目をチームにもたらした。
 
 84分にもデミルバイのシュートが左ポストを直撃したホッフェンハイムは、その後も再三ハノーファー・ゴールを脅かし続けて、試合終了の時を迎えた。
 
 対して、力の差を見せつけられ、完敗を喫したハノーファー。次節は24日、ホームで長谷部誠擁するフランクフルトと対戦するが、苦戦は必至だろう。
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