「彼は日本のアニメみたいだ…」元イタリア代表ヴィエリ、二人の“ロナウド”を比較。絶賛したのは?

2019年02月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

苦戦を強いられている古巣インテルの現状にもコメント

二人のロナウドに対する“重戦車”と呼ばれ、愛されたヴィエリ(中央)の見解は? (C) Getty Images

 公式戦3連敗中のインテルは、ルチアーノ・スパレッティ監督の進退が騒がれるなど不穏な空気に包まれている。だが、OBのクリスティアン・ヴィエリは古巣の現状を心配していないようだ。

 1999年から2005年にかけてインテルに在籍したヴィエリは、イタリア紙『Gazzetta dello Sport』のインタビューで、「インテルはこの2年半は良い意味で大きく変わった。近年よりずっと堅固になっている」と述べた。

「インテルは大きな未来を築いている。蘇寧がオーナーになってまだ2年半なのを忘れてはいけない。時間が必要だ。インテルは2年で今のギャップの大半を埋められると思う」

 一方、元ミランの戦士でもあるヴィエリは、加入後すぐに活躍して称賛されるクシシュトフ・ピオンテクが「大好き」だとコメント。「常に相手を苦しめられる選手だ」と賛辞を寄せる。

「ミランは素晴らしいCFを見つけた。ピオンテクとパトリック・クトローネはトップクラスだよ。前線にはいつでも戦うような、戦争する準備のある選手が必要だ」

 だが、現在のセリエAで最強のアタッカーといえば、やはり今シーズンからユベントスに加入したクリスチアーノ・ロナウドだ。ユーベでプレーした経験を持つヴィエリも「プロ意識、継続性、世界を驚かせる意欲と、すべてを与えてくれた」と称賛し、さらに獲得したユーベも称えた。
 
「火星人みたいな選手が選んでくれたということは、最善のかたちで物事に取り組んでいるという意味だ。力があることを示している」

 ただ、インテル時代のチームメイトでもある"怪物"ロナウドとの比較に話が及ぶと、ヴィエリは「ロニーは真のタレントだった。夢を見させてくれたんだ。日本のアニメみたいな、それまで見たことないもののようだった」と絶賛した。

「ボールを持ったら光の速さで相手を抜く。フィジカルは野獣のようで、とらえることができない。当時の世界のサッカーは彼だった。C・ロナウドはおそらくより完成されているけどね。見事なプロフェッショナルで、バロンドールを5回も受賞している選手だ」

 当時のセリエAは世界最高峰と呼ばれ、ヴィエリらを擁したイタリア代表も世界トップクラスの力を誇っていた。近年のワールドカップでは苦しみ、ロシア大会では予選すら突破できなかったアッズーリだが、ヴィエリは「ようやく本物のクオリティーを持つ選手たちが出てきた」と期待を寄せる。

「ニコロ・ザニオーロやフェデリコ・キエーザ、それにほかにもたくさんいる。それに、この世代はユース代表ですでに一緒に成長してきたメンバーだ。私の時代に少し似ている。ロベルト・マンチーニ監督がやってくれるはずだよ。私はそう確信している」

 ピオンテクはC・ロナウドやかつてのロナウドといった規格外のストライカーに成長できるのか。そして、ヴィエリのようなゴールゲッターはイタリア代表に登場するのか。この先のカルチョに注目だ。

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