【移籍市場超速報】1月の市場再開に向け早くも動き。19歳の逸材ラビオ獲得へ、ローマがパリSGと交渉継続

2014年09月07日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

【パリSG】ラビオ、冬にローマ移籍の可能性も

188センチの長身ながらボールハンドリングは繊細で、左足からクリエーティブなパスを繰り出すラビオ。ローマが1月に獲得か。 (C) Getty Images

 移籍マーケット最終日にユベントス、アーセナル、ローマ、インテル、ミランが獲得に動きながら、結局パリSG残留が決まった19歳の逸材MF、アドリアン・ラビオ。8月31日のリーグ・アン4節サンテティエンヌ戦では招集メンバーから外れるなど、最後まで移籍の可能性が残されていたが、パリSGが「移籍金2500万ユーロ(約約35億円)+次回売却益の50パーセント」という、1年後に現行契約が満了する選手としては破格の値札をつけて譲らなかったこともあり、どのクラブとも移籍成立には至らなかった。
 
 獲得に乗り出したクラブのなかで、パリSGと最も良好な関係にあるのはローマ。ローマは、来年6月の契約満了が確定した時点で間違いなく起こる大争奪戦を回避するため、先手を打って来年1月にオープンする冬のマーケットで移籍を実現するべくパリSGと話し合いを進めている。ローマがパリSGから合意を取り付け、さらにラビオ(と代理人を務める母親)がローマのオファーを受け入れれば、1月に移籍が成立する可能性がある。
 
【翻訳】
片野道郎
 
翻訳者からのごあいさつ
 イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。
 
 イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン(当時シャフタール・ドネツク)がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。
 
 セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち(iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています)、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。
 
 ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。
 
 ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年7月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。先月、この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。
 
 そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。(片野道郎)
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