「イランのメッシの獲得レースは熾烈」日本戦で“蛮行”のアズムンに欧州有力クラブが興味! 今冬に移籍も

2019年01月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

アジア屈指の実力者は欧州有力クラブの垂涎の的に

アジア最強ともいわれたイランの攻撃の軸となったアズムンは、欧州の有力クラブも注目する存在となっているようだ。 (C) Getty Images

 イランの若き主砲に、プレミアリーグのクラブが注目している。

 現地時間1月28日にUAEのハッザ・ビン・ザイードスタジアムで行なわれたアジアカップ準決勝は、日本代表がイラン代表を3-0で破って、8年ぶりのアジア制覇へ前進した。

 この一戦で悪い意味で話題をさらったのは、イランのエースであるサルダル・アズムンだ。

 今大会の注目選手の一人でもあったアズムンは、自身のマークを務めた冨安健洋と激しいマッチアップを展開。そのなかで満足のいくプレーをさせてもらえずにフラストレーションを溜め込むと、試合終了間際にストレスが爆発した。

 後半アディショナルタイム1分に原口元気の決定的な3点目が生まれた後、キックオフの際にセンターサークルの外に立っていたアズムンは、傍にいた大迫勇也の足を踏み倒すと、他の日本の選手たちとも乱闘騒ぎを起こした。

 試合後、大バッシングを受けたアズムンは、自らの"愚行"について「僕は本当に自分を恥じている。本当に申し訳ないことをしてしまった」と、自身のインスタグラムで謝罪した。

 冷静さを欠き、溜め込んだストレスを暴力で発散してしまったその行為は見逃せないが、アズムンは本来、大きな可能性を秘めた才能豊かなストライカーである。

 15歳で母国の名門セパハンのユースチームに加入し、トップチーム・デビューを飾る前にロシアの強豪ルビン・カザンと契約。その後、レンタル移籍で同じロシアのロストフFCで研鑽を積み、加入2年目の2016-17シーズンには、チームのチャンピオンズ・リーグ出場権獲得に大きく貢献した。

 そして、一昨年の夏からルビン・カザンに復帰し、今シーズンも公式戦17試合で5ゴール・4アシストとまずまずの結果を残していた。

 このアジアカップでも、6試合で4ゴールと秀でた得点能力をいかんなく発揮した24歳の点取り屋は、欧州の有力クラブからも垂涎の的となっているようだ。イングランドのサッカー専門サイト『HITC』は、今シーズンのプレミアリーグで躍進中のウォルバーハンプトンが獲得に興味を示していると報じている。

 同メディアによれば、ウォルバーハンプトンは現在、メキシコ代表FWのラウール・ヒメネスに続く、頼りになるCFの獲得を模索しており、1月31日にデットラインを迎える冬の移籍市場で、アズムンの引き抜きを画策しているという。

 一方で同メディアは、「イランのメッシを欲しているチームは多い」として、レバークーゼンやクラブ・ブルージュも獲得に乗り出していると記し、移籍市場の最終日まで熾烈な争いが繰り広げられるとも伝えている。

 アジア屈指の実力を持つストライカーの去就は、果たしてどうなるのか。マーケットでの動向から目が離せない。
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