「あんなのPKなんかじゃない」「VARはベトナムを救い、そして殺した」海外ファンの反応は真っ二つ|アジア杯

2019年01月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

アシスタントのはずが…「マン・オブザ・マッチはVAR」という声も

原口からの縦パスに反応してドリブルで切り込み、PKを獲得した堂安。自らセットしてキッカーとなる姿には頼もしさもあったが、そこまでに至る審判には非難の声も…。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 アラブ首長国連邦(UAE)で開催中のアジアカップ。準々決勝の日本対ベトナム戦は1-0で日本が勝利し、準決勝に駒を進めた。

 この試合で注目されたのが、準々決勝から導入された「VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)」だ。

 20分に吉田麻也の先制点が幻と化したのは、頭で合わせたシュートがVARによってハンドと判断された故だった。そして57分、堂安律がドリブルでペナルティエリアに切り込み、ベトナムDFに倒されたシーンで再びVARが介入。一度はノーファウルで流されたプレーが、主審の判断によって見直され、PKが与えられた。このPKを堂安が自ら決め、日本が勝利を手にしている。

 ビデオ映像で遠隔的に判定に介入する、同システムの採用が認められているのは「試合結果を動かす4つの場合」とされる。➀ゴール、②PK判定、③一発退場、④人違いが起きた際に、「確実かつ明白な誤審」もしくは「重大な見逃し」の可能性がある際に適用される。ただし、介入を判断し最終的に判定するのは主審であり、VARはあくまでもアシスタントの役割が与えられている。

 しかし、結果的にVARが介入した2プレーで試合が決まってしまったため、"主役級"の働きをしてしまったというわけだ。この運用に対する海外ファンの反応は真っ二つだという。米スポーツ専門チャンネル『FOX SPORTS』のアジア版が報じている。

「アジアカップ準決勝の前半、日本がベトナムに対して1-0で折り返せなかったのは、吉田麻也のゴールに対するVARの介入による結果だった。そして後半に再び、VARの介入が日本にPKを与えた。どちらもVARによって試合が動いた。

 結局、試合は堂安律に与えられたPKの1点で日本が勝利し、準決勝進出を決めることになった。だが、"VARが適切に使われたと感じた人"もいれば、"VARを使うべき状況ではないと感じた人"もいた。審判の判断についても、疑問の声が挙がっている」

 同メディアがイングランドなど海外のジャーナリストから一般のフットボールファンまで、幅広く紹介している意見は以下の通り。肯定派もいるが、今回の判定には疑問の声が多いようだ。

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