マンUの超大型補強に波紋 元名参謀が「アイデンティティーを損なう行為だ」

2014年09月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

ウェルベックの放出にベッカムも「悲しい」

超大物獲得の裏で、生え抜きの若手を売却。このウェルベックの放出に、身内からも疑問の声が。

 260億円相当を費やしたマンチェスター・ユナイテッドの超大型補強が波紋を呼んでいる。
 
 ラダメル・ファルカオやアンヘル・ディ・マリアといった世界的なビッグネームを獲得する一方で、下部組織出身のFWダニー・ウェルベックをアーセナルに放出した。この動きに疑問を呈したのが、アレックス・ファーガソン元監督の下でアシスタントコーチを務めたマイク・フィーランだ。クラブのアイデンティティーを損なう行為だと、『BBCスポーツ』に語った。
 
 2008年から13年までファーガソンを補佐した元名参謀のフィーランは、
「マンチェスター・ユナイテッドらしさというものを、少なからず失ってしまったように思う。ダニー・ウェルベックのような(生え抜きの)選手は、ユナイテッドのアイデンティティーの一部だった。(ウェルベックの放出は)アイデンティティーを損なう行為だ」
 と私見を述べている。
 
 マンチェスター・Uの下部組織で育ったOBのデイビッド・ベッカムも、ウェルベックの退団を惜しむひとりだ。
「アーセナルが手に入れたのは、才能に満ち溢れた、若くて素晴らしいイングランド人プレーヤーだ。ウェルベックがマンチェスター・ユナイテッドを離れてしまうなんて、悲しいよね。彼は8歳のときからずっとユナイテッド一筋で、心はマンチェスターにあったんだ」
 と、後輩の移籍を悲しんだ。
 
 ベッカムは、マンチェスター・Uの下部組織から巣立った名手のひとりで、「Class of 92」と呼ばれた同期のライアン・ギグス、ガリー・ネビル、ポール・スコールズらとともに、1990年代後半から2000年代にかけてクラブに黄金期をもたらした立役者だ。
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