ゴールが遠い。森保ジャパンの初陣から３試合連続得点と結果を残していた南野拓実がアジアカップでは苦しんでいる。初戦のトルクメニスタン戦、第２戦のオマーン戦に先発しながらネットを揺らせず。特にオマーン戦では、序盤だけで４度の決定機を迎えたがモノにできなかった。
 
　それでもチームは３連勝でグループリーグを突破。１月21日には決勝トーナメント１回戦のサウジアラビア戦を迎えるが、南野は「気負いはない」と話す。
 
「負けたら終わりのゲームなので緊張感はもちろんありますが、でも特になにも変わることはないですね。普段通りです。明日勝っても３試合ありますし、いつも通りやりたいです」
 
　結果は残せていないが、コンディションは悪くなさそうだ。オマーン戦では自慢のドリブルで局面を打開。試合終盤にDFを次々に抜き去り、相手陣内でFKを獲得したシーンは馬力とキレを兼ね合わせた真骨頂とも言えるプレーだった。
 

　サウジアラビア戦へ向けては「チームが勝つことが第一」と語るが、アタッカーとしての自負もある。
 
「でも個人としてチームに貢献できていないというか、得点・アシストでチームに貢献したいという気持ちはあります。そこはこだわりたいです」
 
　４試合目にして歓喜の瞬間は訪れるのか。彼が勢いに乗れば、アジアの覇権奪回への道のりはより鮮明になるはずだ。
 
取材・文●本田健介（サッカーダイジェスト編集部）

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