「大きな損失だ」プレミア最多クリーンシート、7割強のセーブ率…現役引退発表の名手チェフの功績を振り返る

2019年01月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

モウリーニョも惜しみない賛辞を贈る

幾多の好セーブでチームを救ってきたチェフ。そんな名守護神の数々の功績を振り返る。 (C) Getty Images

 現地1月15日、アーセナルの元チェコ代表GKペトル・チェフが、自身のSNSで今シーズン限りでの現役引退を発表した。

 プレミアリーグの一時代を築いた名守護神がグローブを壁にかける。36歳のチェフは、「プロ選手として20シーズン目で、初めてのプロ契約を結んでから20年。今季限りでの引退を発表する適切なタイミングだ」と明かし、現在の心境を告白した。

「プレミアリーグで15年間プレーして、あらゆるトロフィーを勝ち取り、目指してきたことはすべて成し遂げたと感じている。できれば今季もう1つトロフィーを勝ち取るために、アーセナルでハードワークを続け、それからはピッチ外でどんな人生が待っているのかを楽しみにしているよ」

 チェルシーでチャンピオンズ・リーグ制覇やプレミアリーグ優勝4回など、計13のタイトルを獲得し、アーセナルでもFAカップ優勝などを経験してきたチェフ。プレミアリーグ通算443試合出場でクリーンシート202試合は歴代最多だ。

 英公共放送『BBC』によると、クリーンシート率はチェルシー時代が48.6パーセント、アーセナルで36.4パーセント。チェルシーでは123分、アーセナルでは78分ごとに1失点という数字だった。ショットに対するセーブ率はチェルシー時代が76.7パーセント、アーセナルでは72.4パーセントと、いずれも好成績だ。

 チェルシーで一緒に数々の栄光を手にしたジョゼ・モウリーニョは、英衛星放送『Sky Sports』で「若かりしペトルにプレミアリーグのナンバーワンのユニホームを与えた監督だったことを名誉に思う」と述べたうえで、チェフに惜しみない賛辞を寄せた。

「その日以降は、すべて彼自身の功績だ。数字、パフォーマンス、クリーンシートやタイトルの数、そしてプロ意識の高さとね。(チェフ引退は)サッカーにとって大きな損失だ。だが、歴史を消すことはできない。あれほど素晴らしいキャリアを送ってきたことに、大きな賛辞を送りたい」

 ベルント・レノが加入した今シーズン、チェフはシーズン途中からレギュラーポジションを奪われ、プレミアリーグではベンチ生活が続いている。残り約4か月となったプロキャリアで、最後にどんな雄姿を見せてくれるだろうか。

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