巻誠一郎が現役を引退… 06年ドイツW杯でサプライズ選出、全力プレーが身上の炎のストライカー

2019年01月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

「最後に生まれ育った熊本のクラブでプレーさせていただけた事は本当に幸せ」

元日本代表の巻が現役を引退。闘志を前面に出したプレースタイルが印象に残るFWだ。写真:徳原隆元

 ロアッソ熊本は1月15日、元日本代表FWの巻誠一郎が現役を引退することを発表した。

 38歳の巻は、駒澤大を卒業後、2003年にジェフ千葉に入団し、当時のイビチャ・オシム監督のもとで鍛え上げられてレギュラーに定着。06年のドイツ・ワールドカップでは、サプライズ選出で話題を呼んだ。その後は、2010年にロシアのアムカル・ペルミ、中国の深圳紅鑽足球倶楽部を経て、翌11年に東京ヴェルディに加入。2シーズン在籍したのち、14年からは故郷の熊本に所属。J1リーグでは通算207試合・53得点、J2リーグ通算231試合・16得点を記録した。

"利き足は頭"と自負する通り、空中戦の競り合いには絶対の自信を持ち、球際での闘いを厭わない闘志を前面に出したプレーが身上。まさに"炎のストライカー"と呼ぶにふさわしいスタイルで、16年間の現役生活を貫いた。

 巻はクラブを通じて以下のコメントを残している。

「皆様へご報告
私、巻誠一郎は2018シーズンをもちまして引退することにしました。
プロサッカー選手として16年もの間プレー出来たのも、沢山の方々に支えていただき、育てていただいたおかげだと思ってます。今は感謝の気持ちしかないです。
僕はジェフユナイテッド市原でプロとしてのキャリアをスタートしました。
当時はプロのレベルの高さについて行けず、本当にプロでやっていけるのか不安で2~3年くらいプレー出来たらいいかなとか思ってた事を思い出します。
そんな僕がこれだけ長い間プロサッカー選手としてプレー出来るとは、僕も含めて誰が思ってたでしょうか、笑。
サポーターがクラブを育て、選手を育てる!
少なくとも僕はサポーターの皆様に育てていただきましたし、人間としても成長させていただきました。
サッカーからは普段の準備の大切さ、最後の1分1秒まで全力でプレーする事の大切さ、最後まで諦めない事の大切さ、自分を出し切る事の大切さを学びました。
僕の人生の師はサッカーであり、サポーターや応援してくださる皆さんでした。
嬉しい時も苦しい時も辛い時も皆さんと共に歯を食いしばり歩んだ事は僕の大事な財産です。
本当にジェフ、ヴェルディ、ロアッソと素晴らしいクラブでプレー出来て、今は感謝の気持ちでいっぱいです。
そして、最後に生まれ育った熊本のクラブでプレーさせていただけた事は本当に幸せでした。
今後はサッカー界の発展の為に出来る事や熊本の県民の皆様の役に立てるような事を中心に微力ながらやっていければと思ってます。
具体的な事はまた改めて皆さんに報告させていただけたらと思います。
先ずは16年もの長きに渡り、ご声援いただき本当にありがとうございました」
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