【岐阜|新体制】勝点70&一桁順位が目標!期待の前田遼一は「もう一度、自分のプレーができることを証明したい」

2019年01月11日 小崎仁久

今季も「もう一度見たくなるサッカー」がテーマだ

新体制会見には前田(下段右から3番目)やフレデリック(下段右から2番目)ら新加入選手も出席した。写真:小崎仁久

 J2の岐阜は11日、2019新体制・新加入選手記者発表を岐阜市内のホテルで行なった。この記者発表には、宮田博之社長、大木武監督、新加入のコーチングスタッフ2名に加え、新加入選手11名が出席した。
 
 シーズン途中までひと桁順位につけたものの、最終的には残留争いを強いられ、20位に終わった昨季の岐阜。ホームゲームの入場者数はリーグ9位とサッカースタイルの魅力は証明しながら「期待通りではなかった」と宮田社長は昨季の成績を振り返る。今季はスローガンを「躍進-Breakthrough-」と定め、全員が一丸となりリーグを戦うと社長が決意を示した。
 
 3シーズン目の采配となる大木監督は「成績以外は昨年同様。やることは変わらないが、新加入選手が入ることにより、プレーのスピード、強さ、正確性のクオリティは上がると思っている」と話す。さらに就任当初より「もう一度見たくなるサッカー」を念頭に置いているが「負けゲームをもう一度見たいサポーターはいない」と言う。具体的には「6試合で勝点10、ひと桁順位を目指す」と目標を掲げた。6試合で勝点10とはシーズンでは合計70、昨季では7位に相当しJ1参入プレーオフも視界に入る。

「しっかりボールを奪って、切り替えを早く、勝つゲームをする」サッカーに対する補強には満足していると大木監督は話す。川西翔太(前・大分)や富樫佑太(前・琉球)など実績のある選手に加え、会津雄生(前・筑波大)、長倉颯(前・法政大)などアンダーカテゴリーで代表経験のある若手も加入した。さらに、外国籍選手ではモナコなどフランス1部リーグでのプレーしたガボン代表のフレデリックが、一昨年在籍したシシーニョ(現・徳島)のような働きができるか、注目である。
 
 また、最も期待されるのは、FC東京から加入した前田遼一。日本代表で33試合・10得点、2度のJ1得点王と実力、実績とも十分のストライカーが、どのように岐阜のサッカーと融合するのか。前田は「もう一度、自分のプレーができることを証明したい」と移籍の理由を明かし、「しっかりしたパスを繋ぐ岐阜のサッカーに魅力と感じる」と話す。「プレーはもちろん、ピッチ外でもチームに貢献したい」と本人も言うように、若い選手が多いチームにとって、37歳、20年目のシーズンを迎えるベテランの加入は好影響を与えるだろう。
 
 パスを繋いで攻撃をしていく岐阜スタイルは、これまで同様、戦術の浸透度が鍵になる。開幕までにどれだけチームを構築できるか。岐阜は明日12日から静岡市での1次キャンプに入り、大阪、宮崎と3次までキャンプを行ない1か月後に迫る開幕に備える。
 
取材・文●小崎仁久(スポーツライター)

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