最前線で戦うとはどういうことか。大迫勇也のCFとしての矜持【アジア杯】

2019年01月11日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

代表を引っ張るという意識は強くなっている。

トルクメニスタン戦で2ゴールを決めた大迫。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 2019年1月9日、アジアカップのグループリーグ初戦で日本の救世主となったのが、大迫勇也だった。0-1で迎えた56分に原口元気のチャンスメイクから抜群の個人技で同点ゴールを奪うと、その4分後には長友佑都のクロスに素早く反応して逆転弾。エースストライカーとして確かな存在感を示し、日本の勝利に貢献した。
 
 もちろん満点の出来だったかと言えばそうではない。故障明けとあって、前半はなかなかボールに絡めず、シュートチャンスの場面で枠を捉えられなかったシーンもあった。それでも、2ゴールと結果を残した事実は見逃せない。
 
 大会前、大迫はアジアカップでの目標を次のように話していた。
 
「優勝しかないです。簡単ではないと思いますよ。ワールドカップとはまた違うアプローチになるし、難しい大会なのはみんな分かっています。でも優勝できるチャンスありますから、チャレンジしたいです」
 
 優勝するためには、大迫のゴールが不可欠だ。それは本人も承知しているようで、ロシア・ワールドカップの時の反省を踏まえて「ゴールに向かう回数と入る回数を増やしていきたい」という。
 
 強靭かつ正確なポストプレーはやって当たり前。ゴールを奪ってこそFWというスタンスは変わらない。その想いとともに強くなっていくのは、代表を引っ張るという意識だ。
 
「(代表を引っ張る意識は)もう1~2年前くらいからありました。試合で1トップを務めるって、そのスタンスを示していると思います。チームの最前線で相手に負けたらダメ。それは気持ちとして常に持っています」
 
 トルクメニスタン戦で多少なりとも"最前線で戦う姿"を見せた大迫。アジア制覇への切り札として、日本を高みへと導けるか楽しみだ。
 
協力:豊福 晋(サッカーライター)

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