中島欠場の影響はあったのか?トルクメニスタン戦で気になった堂安律への負担

2019年01月10日 本田健介(サッカーダイジェスト)

堂安は中島の負傷離脱を嘆く

後半にゴールを挙げたものの、前半は苦しんだ堂安。自らもトルクメニスタン戦の出来を「良くなかった」と振り返った。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 1月9日にアジアカップ初戦でトルクメニスタンと対戦した日本は、逆転勝利を収めたものの、予想以上の苦戦を強いられた。
 
 厳しい船出になるのは想像できた。大会前に「できる限りの準備ができました」と森保一監督は語っていたが、チームは数々のアクシデントに見舞われた。その最たるものが10番を背負っていた中島翔哉の負傷離脱で、ロシア・ワールドカップで活躍した乾貴士を追加招集したが、日本は攻撃の核を失ったまま大会に臨むことになったのだ。
 
 そもそもチーム立ち上げから4勝1分と無敗を貫いた森保ジャパンで、注目を集めていたのが中島、堂安律、南野拓実の"新三銃士"だった。しかし、その一角である中島が負傷し、森保ジャパンの顔となるはずだった前線のトライアングルは瓦解。トルクメニスタン戦の前日にその影響を訊かれた堂安律はこう答えていた。
 
「翔哉くんのプレーは僕たちの武器でしたし、翔哉くんがボールを持った時に自分は動き出します。その動き出しはあの人に磨いてもらったと思っています。正直、痛いというのが感想です。ただ翔哉くんができるプレーを僕がやらなくちゃいけないと感じていますし、タメを作るプレーは僕もできると思っているので、そこを意識ながらプレーしたいです」
 

 その言葉通り、トルクメニスタン戦に先発した堂安は積極的にボールに絡み、攻撃を牽引しようと奮闘した。しかし、その気合いはやや空回り気味で、26分には自らのパスミスを奪われて失点。後半は調子を取り戻し、71分には日本代表のアジアカップでの最年少ゴールをマークするも、「良くなかったです」と自らのパフォーマンスを振り返った。
 
 気になったのは中島不在による堂安への負担の増加だ。本来は2トップの一角の南野を含め、左右のサイドハーフの中島と堂安が小気味良いパスワークで相手のプレッシャーを掻い潜ってきたが、トルクメニスタン戦では堂安が多くのタスクを担っていた。
 
 もっとも中島に代わって右サイドハーフに入った原口は、前半こそ消える時間が多かったが、後半に復調。カットインからチャンスを作ることが多かった中島とは異なり、ワイドにポジションを取りながらチャンスを演出し、大迫勇也の2ゴールに絡んだ。

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