「良いモーニングコールだね…」格下にまさかの敗戦! Jクラブにゆかりがある豪代表監督の見解は?

2019年01月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

圧倒的に主導権を握りながらの敗戦にも冷静さ失わず

ヨルダンを終始攻め込みながらもセットプレーの流れから奪われた一発に沈んだオーストラリア。その敗戦には母国メディアもショックを隠し切れなかった。 (C) Getty Images

 よもやの敗戦だった。

 現地時間1月6日、アジアカップのグループB第1節が行なわれ、前回王者のオーストラリアがヨルダンに0-1で敗れた。

 ミロシュ・デゲネクやマーク・ミリガン、ロビー・クルーズら昨年のロシア・ワールドカップにも参戦した攻守の実力者をスタメンに並べたオーストラリアは、試合序盤から主導権を握ったが、この日は7割を超えるポゼッション率を維持しながらもゴールを奪えない。すると、26分にショートコーナーからヨルダンのDFアナス・バニ・ヤシーンにヘッドを決められ、先制を許してしまう。

 後半に入ってから矢継ぎ早の交代策で、攻撃的な施策を講じたものの、守備に多くの人員を割き、いわゆる"ゴール前にバスを置いた"状態のヨルダンを最後まで崩せず、完封負けを喫した。

 この敗戦には豪州メディアもショックを隠し切れない。『Fox Sports』のオーストラリア版は、「衝撃的な結果…」と銘打ったマッチサマリーを掲載し、そのなかで母国代表の敗因について言及している。

「今大会のオーストラリアは理想的ではないのは事実としてある。というのも、多くの主力を怪我で欠いているからだ。アーロン・ムーイ、マシュー・レッキー、マーティン・ボイル、そしてこの試合の前日にはアンドリュー・ナバウトも故障した。

 そうはいってもこの敗戦はあまりに予想外の結果である。ディフェンディングチャンピオンの彼らは一時、77パーセントもの支配率を記録し、ヨルダンを一方的に攻め立てながら、負けた。守護神のマット・ライアンがいなければ、もっと重い敗北になっていたかもしれなかった」

 もっとも、危機感を募らせる母国メディアとは裏腹に、指揮官は至って冷静だ。かつてベガルタ仙台を率いた経験を持つ55歳のオーストラリア人監督グラハム・アーノルドは、「運の悪い日だった」と淡々と語っている。

「負けるとしたら初戦がいい。それに、敗戦からも学ぶことはある。グループステージは3試合あるんだ。我々にとっては良いモーニングコールになったと言える。もしも、これがノックアウトステージだったら家に帰らなきゃいけない。チームに改善点はあるし、それは詰めるつもりさ。ただ、一つ言えるのは、我々はこの困難を乗り越えるということだ。早く前進したい」

 次なるパレスチナ戦(現地11日)に向けて力強く勝利を誓った指揮官の言葉通りに"サッカルーズ(オーストラリア代表の愛称)"は立ち直りを見せるのだろうか?
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