【選手権展望】平成最後の大会がいよいよ開幕!実力伯仲のビックトーナメントを制すのはどこだ

2018年12月29日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

激戦必至のAブロックの注目は前回王者・前橋育英と東福岡!

今大会の組み合わせはAブロックとBブロックに実力校が固まった。逆にCブロックはどのチームにもチャンスがある。Dブロックは流経大柏が頭ひとつ抜きんでている。

 冬の風物詩、高校サッカー選手権がいよいよ幕を開ける。12月30日の開会式直後に行なわれる駒澤大高と那覇西との一戦を皮切りに、1月14日の決勝まで首都圏で熱戦を展開。昨年の王者・前橋育英が00年、01年の国見以来となる連覇を成し遂げるのか、昨年の準優勝校・流経大柏が雪辱を果たすのか。はたまた新鋭校が一気に頂点へと上り詰めるのか。実力は接近しており、どこが凱歌を響かせても不思議ではないだろう。そこで今回は真冬のビックトーナメントの行方をブロックごとに展望していきたい。
 
 Aブロックは、前評判の高いチームが揃う組み合わせとなった。前回王者の前橋育英、3年前の覇者でプレミアリーグ勢の東福岡は、優勝候補の一角と言える存在。早ければ3回戦で相まみえる可能性があるだけに、今大会を左右する大一番になるはずだ。
 
 前橋育英は最前線に構える松本山雅入団内定の榎本樹(3年)に加え、2列目にスピードが自慢の高橋尚紀(3年)や室井慧佑(3年)が果敢にゴールを狙う。新潟入団内定の秋山裕紀(3年)もボランチの位置から長短織り交ぜたパスで攻撃を司る術を持ち、アタッカー陣が如何なく力を発揮できれば頂点は見えてくる。

 一方の東福岡は春先から不安定な戦いが目に付く。夏の全国舞台では3回戦で姿を消し、今予選でも初戦は0-0のPK勝ち、決勝までの3試合も先制されての逆転勝利と薄氷を踏む勝ち上がりだった。ただ、個々の実力は折り紙付き。U-19代表でFC東京入団内定の右SB中村拓海(3年)やU-16代表の荒木遼太郎(2年)らを中心にチームがまとまれば、前橋育英に対抗する力は十分にある。
 
 ただ、このブロックは曲者揃いで、ダークホースが一気に駆け上がってもおかしくない。名将・小嶺忠敏監督率いる長崎総科学大附は湘南内定の鈴木冬一(3年)を中心に手堅いサッカーを見せ、来季からプレミアリーグに参戦する尚志もU-17代表の染野唯月(2年)を軸に多彩な攻撃を見せる。展開次第で4強入りのチャンスはあるはずだ。

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