“悪童”バロテッリ、ついに愛想をつかされる! この冬の売却をめざすニースの設定額は屈辱的なほど激安で…

2018年12月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

キャリアの岐路に立った悪童

バロテッリ(左)に対して不満を抱いていたことを明かしたヴィエラ監督(右)。もはやこの二人の関係は修復不可能なところまで来ているようだ。 (C) Getty Images

 過去に幾度となく問題を起こしてきた"悪童"は、キャリアの岐路を迎えている。

 現地時間12月24日、イタリア紙『Gazzetta dello Sport』は、リーグ・アンのニースに所属するイタリア代表FWマリオ・バロテッリが、来年1月に幕を開ける冬の移籍市場で売却される可能性が高まったと報じた。

 思えば、バロテッリ今シーズン開幕前からニースに対して移籍を懇願していた。練習を無断で欠席するという強硬手段にも出たが、結局、入団が噂されたマルセイユなどとの交渉はまとまらず、最終的には残留。その去就騒動の影響もあってか、ここまで10試合に出場して0ゴールと不振を極めている。

 バロテッリ自身もこの状況に苛立ち、今月1日のギャンガン戦では、交代時にベンチへ手袋を投げつけるなどの悪態をついてしまう。そして、これに業を煮やしたのが、ニースの監督であるパトリック・ヴィエラだ。

 かつてアーセナルとフランス代表でキャプテンを担い、類まれなリーダーシップを持つ42歳の指揮官は、今月20日、その3日後に行なわれる予定だったリーグ・アンの年内最終戦(第19節のストラスブール戦)のメンバーからバロテッリを除外したのだ。
 
 バロテッリをチームから外した理由をヴィエラはこう説明している。

「今シーズンの初めから、バロテッリの扱いについては複雑で、難しかった。開幕前に移籍が失敗に終わった後、彼はここでうまくやりたいと思っていたはずだが、それが簡単ではないことに気づいたのだ。私は彼との契約を尊重するつもりだが、クラブにとっても最善の解決策は見出さなければならない」

 もはや、チーム内で腫れ者のように扱われているバロテッリ。ニースとの契約は2019年6月までとなっているが、すでにジャン=ピエール・リベール会長は、契約更新しない方針を明らかにしている。

 となれば、気になるのは、その去就だ。『Gazzetta dello Sport』によれば、バロテッリがフリートランスファーとなる前に買い手を見つけ、売却益を手にしたいニースは、来年1月に同選手を競売にかけることを決断。その設定金額を150万ユーロ(約1億9500万円)から300万ユーロ(約3億9000万円)の間にしたという。

 かつてインテルやマンチェスター・シティ、ミランといった超名門を渡り歩き、イタリア代表でエースナンバーの「9」を背負ったこともあるバロテッリだけに、最低150万ユーロという値段は、"激安"と言っても過言ではなく、何よりも当人にとって、屈辱的な値段だと言える。

 現在28歳と、まだ老け込む年齢ではないバロテッリは、衰退気味のキャリアに再び輝きを取り戻せるのか、それともこのまま落ちぶれていくのか…。いずれにしても、今冬に決まるであろう去就の行方に注目したい。
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