ミラン 気になるバロテッリの後釜は? J・マルティネス、デストロ、さらにファルカオにも触手

2014年08月25日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

優先順位が下がった「左利きの右ウイング」は――。

ミランはファルカオ獲得の可能性をモナコに打診。財政的に余裕はないが、ウルトラCを繰り出すか。 (C) Getty Images

 ミランは、リバプールに移籍したマリオ・バロテッリの後釜となるセンターフォワードの獲得に動いている。
 
 第一候補のコロンビア代表ジャクソン・マルティネスは、所属先のポルトが契約書に記載された違約金3500万ユーロ(約49億円)を下回る金額での放出に応じるつもりがなく、今のところ交渉のテーブルに着こうともしないという状況。しかしミランは、移籍期限が迫った時点で改めてアプローチすればポルトが応じる可能性もゼロではないと考えている。
 
 その一方で、より現実的なターゲットにも目を向けている。アドリアーノ・ガッリアーニ副会長は8月23日、ローマのワルテル・サバティーニSDとバカンス滞在先であるトスカーナ州のビーチリゾートで会談、イタリア代表FWマッティア・デストロ獲得の可能性を打診した。
 
 ミランのオファーは、400万-500万ユーロ(約5億6000万-7億円)でのレンタルに1200万-1300万ユーロ(約16億8000万-18億2000万円)での買い取りオプションを組み合わせた計1700万ユーロ(約23億8000万円)。ローマは2500万ユーロ(約35億円)という評価額から値下げする意思はないというスタンスだが、放出の可能性そのものは否定しなかった。
 
 それ以外の候補として名前が挙がっているのは、ロベルト・ソルダード(トッテナム)、アルバロ・ネグレド(マンチェスター・シティ)、ハビエル・エルナンデス(マンチェスター・ユナイテッド)、フェルナンド・トーレス(チェルシー)、ルーカス・ポドルスキ(アーセナル)、そしてカルロス・バッカ(セビージャ)。さらに、ラダメル・ファルカオについてもモナコに打診するなど、あらゆる可能性を模索している状況だ。
 
 CF獲得に優先順位が移ったことで、これまで最重要課題だった「左利きの右ウイング」の獲得はやや重要度が薄れた模様。少なくとも、アレッシオ・チェルチ(トリノ)のように2000万ユーロ(約28億円)単位の移籍金を必要とするディールの実現は難しくなっている。
 
 そこで改めて浮上してきたターゲットが、92年生まれのベルギー代表MFマキシム・レスティエンヌ(クラブ・ブルージュ)。すでにクラブ・ブルージュは買い取りオプション付きレンタルでの移籍に前向きの姿勢を示しており、実現の可能性は高い。
 
 ガッリアーニ副会長とフィリッポ・インザーギ監督は、8月27日水曜日にミラノ郊外のアルコレにある邸宅で、オーナーのシルビオ・ベルルスコーニと改めて首脳会議を持つ予定。移籍マーケット最後の5日間の戦略がそこで確定することになるだろう。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
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