原口と宇佐美の「日本人対決」実現の一戦、 デュッセルドルフが後半ATの一撃で劇的3連勝!

2018年12月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

ともに一歩も譲らぬ気迫溢れる一戦

土壇場で決勝点を挙げたフィンク(7番)の元に宇佐美も駆け寄る。デュッセルドルフは決定力を欠いたものの、主導権を握って多くの得点機を作り出した。再開後もこの調子を持続できるか!? (C) Getty Images

 12月22日(現地時間)、ブンデスリーガ第17節が行なわれ、ハノーファーは0-1でデュッセルドルフに敗れた。

 年内最後のリーグ戦、17位のハノーファーが、前節で首位ドルトムントを下した15位デュッセルドルフをホームに迎えた。

 ともにここまで3戦連続スタメンの原口元気と宇佐美貴史は、今節も先発出場を果たし、前者が右WB、後者が2列目左ということで、昨シーズンのチームメイト同士は同サイドで対峙することとなった。

 試合は静かな立ち上がりから、ホームチームが2分にセットプレーからアルボルノスがファーストシュートを放つと、デュッセルドルフは11分、"飛び道具"ルケバキオがカットインから惜しい一撃を相手ゴールに浴びせる。

 しばらくは決定的な場面がないまま時間は進むが、20分あたりから両チームともに積極性を見せ、連係プレーから相手守備網を突破するプレーが見られるようになる。

 原口は17分にドリブルでペナルティーエリアに侵入しようとしたプレーを皮切りに、右サイドから再三勝負を仕掛け、30分、エリア前までドリブルで進んでから左のアルボルノスへ。彼からのクロスはゴール前のウッドに渡るが、ボレーシュートはしっかりミートしなかった。

 この直後にも、左からのクロスが流れたところを拾った原口は、ドリブルで切れ込んでシュート。DFにブロックされたものの、相手に脅威を与えるには十分のプレーだった。

 一方、宇佐美にはなかなか見せ場が訪れなかったものの、36分、カウンターから右サイドを上がってエリア左に走り込んだカラマンへスルーパス。角度のないところからのシュートはセーブされたが、決定機を演出した。またその1分後には、エリア左外でボールを受け、自ら思い切ってシュートを放ち、CKを獲得している。

 互いにスコアレスのまま試合は後半に入り、立ち上がりからインテンシティーの高いプレーが展開される。原口は前半同様に相手のマークをものともせずにドリブルでゴールに向かい、宇佐美は守備で相手を吹き飛ばす気迫を見せながら、ゴールを求めて前線に飛び出していく。

 先に決定機を迎えたのはアウェーチーム。64分にカラマンがエリア内でマーカーを振り切って強烈なシュートをGKエッサーに浴びせ、その1分後にはギーセルマンの左からのクロスをヘニングスがニアでわずかに頭で軌道を変えたが、いずれもゴールには結びつかない。70分には、ルケバキオがカットインから左足を振り抜くも、これも枠を外れた。

 スムーズに前線にボールが繋がらないハノーファーに対し、デュッセルドルフはカウンターからルケバキオが右サイドを抜け出してチャンスを作り、74分には彼のスルーパスでシュテーガーがエリア右に抜け出すが、決定的なシュートはエッサーにブロックされる。

 83分にも左サイドからカラマンが仕掛けてフィニッシュまで持ち込んだアウェーチームに対し、ハノーファーはカウンターで好機を生み出そうとする。85分には右からのクロスを原口がゴール前で押し込もうとするが、ファウルと判定された。

 アディショナルタイムに入り、このまま勝点1を分け合うことになるかと思われたが、92分、デュッセルドルフはフィンクが中盤でボールを拾ってドリブルで進み、そのままエリア外から左足を一振。ボールはエッサーの手を弾いてゴール右隅に突き刺さり、土壇場で勝ち越しに成功した。

 93分のラマンの決定機からのループシュートは外れたアウェーチームだが、直後に試合終了の笛が鳴り、見事に3連勝を飾った。なお、宇佐美は70分にラマンとの交代でベンチに退いている。

 一方、ニュルンベルクは気迫十分のプレーで幾度もピンチを防ぎながら勝点奪取を狙ったものの、ホームのサポーターに失望を与えて2018年を締める羽目となった。フル出場での奮闘も報われなかった原口。今後はアジアカップ出場のため、しばらくチームを離れる。

 ブンデスリーガはここからウィンターブレイクに入り、1月第3週に再開される。次節は1月19日、ハノーファーはホームでブレーメンと、デュッセルドルフは敵地でアウクスブルクと対戦する。
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