プジョール引退以降に加入した7人目のCB――バルサがムリージョを獲得した5つの理由

2018年12月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

レンタル料は“お手頃価格”の200万ユーロ

今シーズン、チャンピオンズ・リーグのユベントス戦では、接触でクリスチアーノ・ロナウドを退場に追い込んだことでも話題になったムリージョ。ロシア・ワールドカップでは、日本戦にも先発出場している。 (C) Getty Images

 バルセロナは12月20日、コロンビア代表CBのジェイソン・ムリージョを獲得したことを発表した。バレンシアからのレンタル移籍で、2500万ユーロ(約32億5000万円)の買い取りオプションがついている。
 
 なぜ、バルサはムリージョを獲得したのか。スペイン紙『Marca(マルカ)』は同日、5つの理由を報じた。
 
 まず挙がったのが、ムリージョのスペインでの経験だ。カディスやラス・パルマス時代に下部リーグでもプレーし、グラナダやバレンシアでリーガ・エスパニョーラでの経験も豊富。マルカ紙は、エルネスト・バルベルデ監督もよく知るムリージョには「適応期間は不要」と綴っている。
 
 また、ムリージョはスペイン国籍も保有しており、マルカ紙はこれも獲得への後押しになったと報じた。ジェリー・ミナ(現エバートン)の時のように外国人枠の問題と無縁で、買い取りオプションを含めて将来に備える上でも、ムリージョが"スペイン人"であることが大きかったというわけだ。
 
 3番目の理由は、お手頃価格だったからだ。マルカ紙は、バルサがコストのかかるCB補強を望んでいなかったとし、バレンシアで出場機会を失っていたムリージョは、200万ユーロ(約2億6000万円)というレンタル料で獲得できる点からも適任だったと伝えている。
 
 もちろんバルサ守備陣の現状も、補強に踏み切った理由のひとつだ。サミュエル・ウンティティとトーマス・ヴェルメーレンが負傷しており、手術ではなく保存治療を選んだウンティティの今後は不透明。ジェラール・ピケとクレマン・ラングレだけで乗り切るのは困難だ。
 
 最後にマルカ紙が挙げたのは、ムリージョの年齢と国際経験。26歳ながら、コロンビア代表のムリージョは、インテルやバレンシアといったクラブでもプレーしてきた。同紙は、バルベルデ監督がムリージョを気に入っており、バルサのシステムにフィットすると考えていると伝えている。
 
 同紙は、カルレス・プジョール元主将の引退以降、バルサが7人のCBに多額の資金を投じてきたと伝えている。ジェレミー・マテュー、ウンティティ、ヴェルメーレン、マルロン、ミナ、ラングレ、そして今回のムリージョだ。
 
 これまでの6選手のうち、現在もチームに在籍しているのは、ウンティティ、ヴェルメーレン、ラングレの3選手。ムリージョは、バルサ首脳陣に買い取りオプション行使を決断させるほどのプレーを披露し、来シーズンもバルサに残ることができるだろうか。
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