今季は赤と青のストライプ――白星発進バイエルンの不思議なユニホームの伝統

2014年08月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

数年でガラリとユニホームデザインが変わるバイエルンの歴史。

国内だけでなく、チャンピオンズ・リーグでも本命視されているバイエルン。過去2回のワールドカップ明けのシーズンでは、優勝国のクラブ(2006-07シーズンはイタリアのミラン、2010-11シーズンはスペインのバルセロナ)が欧州制覇を果たしている。この流れに続けるか。 (C) Getty Images

 昨シーズン、圧倒的な強さでブンデスリーガを制したバイエルン。オフのワールドカップで世界制覇を遂げたドイツ代表に7人の選手が名を連ねていたこともあり、シーズン開幕前から大きな注目を浴びている。
 
 先の国内スーパーカップではカップ王者のドルトムントに敗れたものの、リーグでは大多数から優勝候補の筆頭。そして2013-04シーズン・ブンデスリーガの開幕戦となったヴォルフスブルクとの一戦では、バスティアン・シュバインシュタイガー、フランク・リベリといった主力が欠場、またワールドカップ出場組のコンディションが完全でない状態で、トーマス・ミュラー、アリエン・ロッベンのゴールで2-1の勝利。白星発進に成功した。
 
 既存の魅力的な戦力、2年目となるジョゼップ・グアルディオラ監督の高度な戦術、新加入ロベルト・レバンドフスキや17歳でデビューしたジャンルカ・ガウディーノなどの新顔が融合し、今シーズンもバイエルンがドイツ、そして欧州に旋風を巻き起こすことが期待される。
 
 さて、新たな戦いに突入したバイエルンだが、今シーズンは赤と青のストライプのデザインをファーストユニホームに採用。これは、リーグやUEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)を制覇した1995-96シーズン以来となる。またアウェーユニホームについては、セカンドに白、サードに黒を採用している。
 
 バイエルンといえば、数シーズンごとにユニホームデザインが大きく変わることでも有名なクラブである。他のクラブを見れば分かるとおり、通常はチームカラーとともにデザインが決まっているものだ。レアル・マドリーなら白、バルセロナなら赤と青のストライプ、ユベントスならゼブラカラーのストライプ等々……。時とともにマイナーチェンジはあっても、伝統と歴史のあるクラブが基本デザインを変えることはない。というよりは、許されないと言うべきか。
 
 そんななかで、バイエルンは実に特殊と言えよう。赤一色、赤と白、赤と青のストライプ、ボーダー……。赤を基調にしているかと思えば、時には青や黒がメインカラーとなることもあるなど、とても同じクラブと思えないほどに装いを変えている。
 
 クラブの方針、営業的な理由(頻繁にフルモデルチェンジすればその都度多額の売上が見込める)など、いろいろな理由が推測として挙げられているが、はっきり言えるのは今やデザインの多彩さこそがバイエルンの伝統となっているということである。
 
 
【写真で見る】バイエルンのユニホームの変遷
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