「毎日のように質問攻めにされるのは…」 電撃解任のモウリーニョに“宿敵”クロップの想いを吐露

2018年12月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

「とてつもない指揮官」とモウリーニョに賛辞を贈ったクロップ。

プレミアリーグのトップ戦線を争うなかで、互いにリスペクトし合っていたモウリーニョ(左)とクロップ(右)。 (C) Getty Images

 それは文字通りの電撃的な解任劇だった。

 現地時間12月18日、マンチェスター・ユナイテッドは、ポルトガル人指揮官のジョゼ・モウリーニョを解任したことを発表したのだ。

 その成績やピッチ外での騒動を考えれば、遅かれ早かれ解任は致し方ないことだったのかもしれない。就任3年目を迎えた今シーズン、ユナイテッドは、プレミアリーグ第17節を終えた時点で、首位リバプールとは勝点19差の6位と低迷。モウリーニョ自身は、チームのメインキャストであるポール・ポグバとの"不仲"が連日のように英メディアに取り上げられ、気の休まらない日々を送っていた。

 しかしながら、あまりに突然の解任は世界を驚かせた。それを決定付けたとされているのが、先週末のプレミアリーグ第17節のリバプール戦の結果だ。

 首位との『ナショナルダービー』でユナイテッドは、序盤から相手に圧倒され続け、1-3と完敗。今シーズンのプレミアリーグ制覇どころか、来シーズンのチャンピオンズ・リーグ出場権を獲得できる4位入りも遠のく敗戦であり、これによってユナイテッドの首脳陣がモウリーニョ解任の早期決断に至ったと想像するのは難くない。

 モウリーニョの更迭を受けて、最後の相手となったリバプールの指揮官ユルゲン・クロップは、18日の練習後、「この数か月は辛い日々だったはずだよ」とコメント。さらに次のように訴えた。

「彼はとても競争心が強く、とても野心的だ。信じられない成功を収めてきたからこそ、この数か月は辛かったに違いない。毎日のように質問攻めにされるのも嬉しくなかったはずだ。

 ただ、誰もモウリーニョが勝ち取ってきたものは奪えない。彼には去る時もそう思っていて欲しい。言うまでもなくとてつもない指揮官だ。私にはそれ以外のことは分からない。そんなことは他の人に聞くべきさ。本人に聞くのが一番だね。なにが起きたのかを説明することができる唯一の人物なのだから」

 モウリーニョの衝撃的な幕引きは、"同業者"として、様々な苦労を熟知するクロップも感じるところがあったようだ。
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