イブラ復帰は消滅…深刻な「ゴール不足」のミラン、1月に誰を獲る?

2018年12月19日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

ボローニャ戦も壊滅的な状態だった。

イブラヒモビッチ(右)の可能性が消滅し、現在はパト(左)を復帰させる動きが出ている。(C)Getty Images

 ズラタン・イブラヒモビッチのミラン復帰の可能性は消滅した。現地時間12月19日、所属するLAギャラクシーが特別指定選手(サラリーキャップ外の高額契約が可能として)として新契約を結んだことを正式発表した。
 
 ミランは2010~12年にエースに君臨したイブラヒモビッチの来年1月の復帰を目指し、レオナルドSDやジェンナーロ・ガットゥーゾ監督も交渉の事実を公言。ただ、選手側はLAギャラクシーが特別指定選手に指名すれば残留すると示唆しており、その約束を守る形となった。
 
 ミランはこれで軌道修正を迫られるが、最近のチームはとにかく攻撃陣に元気がない。組み立ての核だったルーカス・ビグリアと攻撃の全局面で存在感を放つジャコモ・ボナベントゥーラが怪我によって長期離脱(前者は3月復帰見込み、後者はシーズン絶望)し、ビルドアップ能力が大幅に低下。ハカン・チャルハノールは絶不調なうえ、序盤戦は輝きを放ったスソは金属疲労が見て取れ、2トップのパトリック・クトローネとゴンサロ・イグアインの当たりも止まっている。
 
 トリノ(セリエA15節/0-0)、オリンピアコス(EL6節/1-3)、ボローニャ(セリエA16節/0-0)と直近3試合でわずか1ゴール。12月18日のボローニャ戦もボール支配率71.5%圧倒的にボールを保持し、18本のシュートを放ったが、そのほとんどが可能性の低い強引なミドルで、効果的な崩しはほとんど見られない壊滅的な状態だった。
 
 この状況を解決するため、ミランが冬のメルカートで攻撃陣をテコ入れするのは間違いない。イブラヒモビッチ復帰が破談した前線は、代理人から売り込みがあったファビオ・クアリアレッラもサンプドリアとの契約延長が濃厚になったため、07~13年に所属したアレシャンドレ・パト(天津権健)を筆頭に、ルイス・ムリエル(セビージャ)やミチ・バチュアイ(バレンシア)などが候補に挙がっている。
 
 また、すでに攻撃的MFの新星ルーカス・パケタ(←フラメンゴ)の加入が決定している中盤は、組み立ての質を高めうるセスク・ファブレガス(チェルシー)が相変わらずのメインターゲットだ。
 
 FFP処分も決まり、大型投資は許されない立場に中で、レオナルドSDはどんな補強を見せるのか。注目が集まる。
 

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