「ブラジル・パワーに要注意」「秘密兵器はヒロキ・アベ」 スペイン・メディアが鹿島の19歳を警戒!

2018年12月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

ジーコに由来するブラジル・パワーと安部の存在感

準々決勝でPKを決めたセルジーニョ(中央)、ミドルシュートで勝利を確実にした安部(左)、そして中盤の要であるレオ・シルバ(右)。マドリー戦ではスペイン・メディアも警戒する彼らのパフォーマンスに注目だ。 (C) REUTERS/AFLO

 現地時間12月18日にクラブ・ワールドカップ準決勝のひとつが開催され、南米王者のリーベル・プレートを開催地王者のアル・アインがPK戦の末に破り、決勝進出を決めた。翌日に行なわれるもうひとつの準決勝では、欧州王者のレアル・マドリーとアジア王者の鹿島アントラーズが対戦する。

 前日会見に挑んだR・マドリーのいたサンチャゴ・ ソラーリ監督は、鹿島についてこう評した。

「(対戦した)2年前の時以上の経験を積んだチームだと思う。高品質の外国人が3~4人いる、速くてダイナミックなチーム。状況に応じて適応できる高い順応性を持っているので、価値あるライバルだと思う。いい試合になるだろう」

 スペインの地元メディア『OK diario』紙はマドリーの有利を確信しつつも、「対戦相手である鹿島について知っておくべきこと」という記事で、鹿島のブラジル人選手に警戒すべきと綴っている。

「日本の1部リーグで非常に多くのタイトルを保持するクラブであることは言うまでもないが、彼らは2016年の同大会決勝でレアル・マドリーとの対戦経験がある。そこで彼らは王者を苦しめたが、敗北した。今回はリベンジマッチということで、士気も非常に高い。

 このクラブが力をもつ理由のひとつに、ブラジルの伝説、ジーコの存在がある。ジーコ以外にも数々の著名選手が鹿島に在籍し、現在は優秀な若手の選手たちが在籍している。マドリーといえども、彼らを無視することはできないだろう」
 
 さらに、スペイン紙『AS』のセルヒオ・ゴメス記者は「マドリー戦の秘密兵器」として19歳の安部裕葵の名前を挙げた。

「シヴァス・グアダラハラ戦で鹿島の大岩剛監督は、後半でガラリと試合の雰囲気を変える驚くべき手腕を示した。それを可能にしたのは、19歳の安部裕葵という存在だ。私は彼が先発しなかったことは、鹿島やJリーグが欧州からのスカウトの目をそらしたかったのだろうかと疑ってしまったほどだった。

 後半から姿を現わした彼は、ダイナミックなプレー、ディフェンダーを混乱に陥れる走りやシュートが敵チームを翻弄した。大岩監督は、マドリーとの戦いで彼を起用せざるを得ないだろう」

 準々決勝で決めた3点目のミドルシュートは、イタリア紙に往年の名手「デル・ピエロ」が決めたゴールになぞらえて絶賛されていた安部。鹿島のヤングスターは欧州王者相手にも世界を驚かせるプレーを見せてくれるだろうか。

 CWC準決勝は現地12月19日(日本時間20日1時30分)にキックオフを迎える。

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