原口は守備に忙殺され、浅野は見せ場なし…ハノーファー、バイエルンに4失点完敗で最下位転落

2018年12月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

原口はWB、SBとして攻守で奮闘するも…

不本意なポジションでの起用だろうが、原口は懸命に守備で奮闘しながら、時折、意地を見せるかのように効果的なクロスや惜しいシュートを放った。 (C) Getty Images

 12月15日(現地時間)、ブンデスリーガ第15節が行なわれ、ハノーファーは4-0でバイエルンに敗れた。
 
 ハノーファーは直近3試合勝ちなしで、いまだ2勝止まりで17位に沈んでいる。一方の王者バイエルンは2連勝中だが、チャンピオンズ・リーグではアヤックス戦で終盤に逆転するも後半アディショナルタイムに追いつかれるなど、まだ完全復活とはいかない状況にあった。
 
 原口元気と浅野拓磨は、前節に続いて2人揃っての先発出場。5-3-2という守備的布陣において、原口は右のWB、浅野は2列目右サイドで試合開始を迎えた。
 
 試合は立ち上がりからアウェーのバイエルンが敵陣に攻め込み、2分、スローインからの攻めでクリアボールをキミッヒがダイレクトボレーで叩き、ゴール左隅に決めて、早くも先制点を奪う。
 
 あっという間にリードされたハノーファーだが、これで委縮することなく、高い位置からプレッシャーをかけながら反撃を仕掛ける。浅野はスピードを活かしてDFラインの裏に抜け出す動きを見せ、原口も攻め上がってドリブルで中央に切れ込んでいく。
 
 しかし、バイエルンはホームチームに決定機創出どころかシュートも許さない。そして攻めでは、じっくりパスを繋いで敵陣ゴールに迫り、ミュラー、アラバ、ゴレツカらが立て続けにきわどいシュートを浴びせる。
 
 28分には、ペナルティーエリア内でミュラー、レバンド、ニャブリとパスを繋いで、ハノーファーの守備を崩し、直後にもキミッヒのクロスをレバンドフスキが頭で合わせるなど、バイエルンは自在に攻撃を仕掛け、ハノーファーを追い込む。そして29分、CKからクリアボールをアラバがダイレクトで叩き、ゴール右隅に突き刺し追加点を奪った。
 
 前半途中からは一方的な展開となり、ホームチームは自陣に釘付けにされ、ひたすら守備に忙殺される。原口も対面するコマンのスピードに苦しめられたが、44分、久々の攻撃で右サイドをドリブルで駆け上がってクロスを上げ、ファーサイドでのヴァイダントの惜しいヘディングシュートを引き出した。
 
 後半、システムを変更したハノーファーは立ち上がりこそ積極的に攻め上がるが、53分、キミッヒに右サイドを破られ、彼からマイナスのパスを受けたニャブリをDF陣が止められず、連続のシュートを許して3点目を献上してしまう。
 
 安全圏に入ったバイエルンは、この直後にも、ニャブリが決定的なシュートを浴びせ、その後も攻撃の手を緩めることなく、セットプレーからミュラー、ジューレらがフィニッシュまで持ち込む。
 
 そして62分、右サイドからの攻めで、ミュラーのシュートはGKエッサーに弾かれるが、キミッヒが追ってゴールライン際でクロスを上げると、レバンドフスキがヘディングシュートを決めて4点目を挙げた。
 
 ハノーファーはここで、ムスリジャとの交代で浅野がベンチに退く。立ち上がりを除くと、武器であるスピードを活かせる場面はほとんど訪れず、前節のように存在感を示せずに終わった。
 
 一方の原口は後半、右SBを務めて守備に奮闘するが、マイボールになるとしっかりポジションを上げ、74分にはカットインから左足でシュートも放つ。
 
 ハノーファーの選手交代でも試合の流れは変わらず、バイエルンは再三相手ゴールに迫る。簡単にはシュートを狙わず、エリア内でパスを繋ぐ余裕も見せるが、それでもセットプレーなどから、シュート数は次々にカウントされていく。
 
 その後も多くの決定的を作った王者は、しかしレバンドフスキの連続逸機などで追加点は奪えず。しかし終始、全く危なげない戦いぶりでリーグ3連勝を飾った。
 
 一方のハノーファーは、成す術なく完敗。同時刻にデュッセルドルフが勝利したため、最下位に転落した。平日開催となる次節は、19日に敵地でフライブルクと対戦する。
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