中島翔哉の獲得報道で話題のウルブスは土壇場で劇的勝利! ニューカッスルの武藤嘉紀はまたもベンチで…

2018年12月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

両軍ともに精彩を欠き続けるなかで最後にドラマが!

ポルトガル代表のジョッタの活躍で勝利を掴んだウルブス。ここにきて2連勝と序盤戦の勢いを取り戻してきた感がある。 (C) Getty Images

 12月9日(現地時間)、プレミアリーグ第15節が行なわれ、ニューカッスルとウォルバーハンプトンが前者の本拠地セント・ジェームズ・パークで対戦した。

 ポルティモネンセに所属する日本代表MF中島翔哉を来年1月に開く移籍市場で獲得するとの報道がされ、日本国内で注目を集めているウォルバーハンプトンが敵地に乗り込んだこの一戦、ニューカッスルの武藤嘉紀は、5試合連続でスタメン落ちとなり、ベンチから戦況を見守った。

 試合は、開始直後の30秒過ぎにCFのロンドンが胸トラップからのボレーシュートを枠内に飛ばして、いきなりビッグチャンスを創出したニューカッスルが、序盤のペースを掴む。相手の速攻に対してもDF陣がタイトな寄せで対応して反撃を芽も摘んだ。

 相手の守備網に苦戦する展開となったウルブスだったが、一瞬の隙を突いて先制点を奪う。17分、H・コスタが右サイドからアーリークロスをボックス内に供給。これを受けたジョッタが、胸トラップでコントロールしてから思い切って蹴り込んでネットを揺らした。

 アウェイチームが先手を取って一気に流れを掴むかと思われたが、すぐさまホームチームがやり返す。23分、FKのこぼれ球を右サイドで拾ったロンドンの鋭いクロスにアジョゼがヘディングで合わせて同点弾をねじ込んだのだ。

 怒涛の展開でタイスコアとなった試合は、その後、両軍ともに崩しのアイデアとクオリティーを欠いて、目立ったシーンを生み出せずに1-1でハーフタイムに突入した。

 迎えた後半も、ニューカッスルとウルブスともに敵陣へボールを持ちこむシーンは作り出すが、前半の終盤と同様にラストプレーの質を欠き続け、相手ゴールを脅かすシーンまでには至らない。

 すると、ここでゲームを動かすシーンが生まれる。57分、自陣深くで、トラップミスを犯してボールを奪われたニューカッスルのDFイェドリンが、背後から相手選手のユニホームを掴んで倒してしまい一発退場を命じられたのだ。

 数的有利となった直後の60分にメキシコ代表FWのラウル・ヒメネスと19歳の俊英アタッカー、ギブス=ホワイトを送り込んで一気に攻勢に転じたウルブスであったが、思うように攻撃へのギアが入らずにニューカッスルを一方的に押し込めないもどかしい時間が続いた。

 一人少なくなったニューカッスルは、決定機は全く見られなくなったものの、チーム全体のバランスは崩れることはなく、むしろ数的優位の立場を活かそうと攻撃に焦るウルブスよりも、落ち着いて試合を進めていった。

 その後、パワープレー気味に攻め立てたウルブスは、80分にドハーティー、82分にヒメネスと、立て続けに決定的なシュートを放ったが、いずれも相手守護神ドゥブラフカの好守に阻まれる。

 しかし、試合終盤にドラマが待っていた。後半アディショナルタイム4分、自陣からドリブルでゴール前に持ち運んだジョッタがシュート。これをドゥブラフカが弾くも、こぼれ球をドハーティーが押し込んで、ウルブスが勝ち越し弾を土壇場で決めたのだ。

 結局、試合は2-1でアウェイチームが勝ち切って終了。数的不利ながら奮闘を続けたニューカッスルは、これでプレミアリーグは3戦未勝利で15位に転落した。そして、久しぶりの出場が期待された武藤に最後までチャンスは訪れず……。日本代表FWは5試合連続で未出場と苦戦が続く格好となっている。
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