リバプールが“伏兵”の劇的AT弾でダービー勝利! エバートンは守護神の痛すぎるミスが最後の最後に…

2018年12月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

リバプールの前に立ちはだかった“青き壁”。

土壇場でリバプールに勝利をもたらしたのはオリギだ。今シーズンはリザーブリーグの出場も経験するなど、苦杯を飲んできた男が大一番で大仕事やってのけた。 (C) Getty Images

 通算199回目の「マージーサイド・ダービー」は、その期待に違わぬ劇的なゲームとなった。

 12月2日(現地時間)、プレミアリーグ第14節が行なわれ、リバプールとエバートンがアンフィールドで対戦した。

 今シーズンのプレミアリーグで13戦無敗(10勝3分け)の2位リバプールの本拠地に、6位エバートンが乗り込んだ一戦、その立ち上がりは持ち味のハイプレスを機能させ、11分にはマネが決定機を迎えるなどしたホームチームが主導権を握った。

 一方のエバートンは、我慢強い守備で相手に応戦すると、ショートカウンター気味の攻撃から決定機を作る。21分、ボックス内でフリーとなっていたA・ゴメスがヘディングシュートを放つも、リバプール守護神アリソンの沸きをすり抜けたボールはゴールラインぎりぎりで相手CBゴメスにクリアされてしまう。

 その後も互いに攻め合うオープンな展開となり、ダービーらしく盛り上がった試合は、33分にシャキリ、34分にウォルコットと、両軍が決定機を得たが、決めきることができない。

 その後もインテンシティーの高い攻防戦が繰り広げられたものの、前半はあっという間に過ぎて、スコアレスで終了した。

 迎えた後半もボールを持つリバプール、そして引いて速攻のチャンスを伺うエバートンという構図で進行する。

 前半と同様に攻勢に転じたリバプールは、53分と58分にマネが相手ゴールをかすめるシュートを放って、守勢に回ったエバートンの牙城をこじ開けようと奔走。さらに自慢のゲーゲンプレスも前半以上にハマりはじめ、相手の狙う速攻の機会もことごとく潰した。

 しかしながら、エバートンの粘り強い守りをこじ開けられずに時間を消費したリバプールは、71分にシャキリを下げてケイタ、74分にサラーを下げてスターリッジを投入する交代策を講じて状況の打開を図る。

 しかし、青き壁がリバプールの前に立ちはだかる。そのほとんど時間を敵陣でのボール回しに費やしたものの、ホームチームはエバートンの堅守を打ち破るためのクリエイティブな攻撃を繰り出すことはできなかった。

 それでもリバプールは最後まで攻め抜いた。86分にはその2分前からピッチに入っていたオリギがCKのこぼれ球を押し込むも渾身のシュートはクロスバーに直撃した。

 しかし、最後の最後にリバプールは報われることとなる。

 後半アディショナルタイム5分、FKの流れからアレクサンダー=アーノルドがボックス内に蹴り込み、そのルーズボールをファン・ダイクがシュート。しかし、これが当たり損ねのやんわりとしたキックとなってしまう。しかし、ここでエバートンの守護神ピックフォードがまさかのキャッチミス。最後はこぼれ球をオリギがヘディングで押し込んで、土壇場で均衡を破った。

 ピックフォードが犯した痛恨のミスに救われた感はあったが、土壇場で、今シーズンのプレミアリーグ初出場となっていた"伏兵"オリギが劇的な一撃で見舞って、エバートンの牙城を崩したリバプールは、そのまま逃げ切って勝利。今シーズン最初のダービーマッチに華を添えた。
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