大迫勇也の同点ヘッドで王者バイエルンに迫ったブレーメンだが、あと一歩及ばず敗北&5戦未勝利…

2018年12月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

バイエルンは4戦ぶりのリーガ勝利

勢いは感じさせたものの、肝心の結果は残せなかったブレーメン。個人では久々のゴールを決めた大迫だが、その喜びも半減……。 (C) Getty Images

 12月1日(現地時間)、ブンデスリーガ第13節が行なわれ、ブレーメンは1-2でバイエルンに敗れた。
 
 ともに前節は引き分けに終わったが、ブレーメンがフライブルクにアディショナルタイムで追いついたのに対し、バイエルンはデュッセルドルフに土壇場で追いつかれるという、全く対照的な結末。バイエルンはチャンピオンズ・リーグではベンフィカを5-1で下したが、守備面の不安を拭えないまま敵地に乗り込んだ。
 
 大迫勇也は3試合ぶりのスタメン。前節は後半途中から出場して流れを変えた彼は、王者相手の一戦では、前線左サイドに入った。
 
 試合はバイエルンがボールを支配し、7分には左サイドからのクロスを、レバンドフスキがマーカーの前に出て受け決定的なシュートを放つも、GKパブレンカの好守に阻まれた。
 
 12分にレバンドフスキがミドル、15分にキミッヒが反転からの惜しいシュートと、幾度も相手ゴールに迫るバイエルンは、20分にリードを奪う。
 
 キミッヒがダイレクトで縦に出した浮き球のパスをニャブリがペナルティーエリア内でダイレクトボレー。これはGKパブレンカにブロックされるも、こぼれ球を詰める。いったんはオフサイドが疑われ、VARに持ち込まれたものの、得点は認められた。
 
 リードされたホームチームは22分、クラーセンの入れた浮き球の縦パスを、ゴール前で大迫が頭で落としてゲブレ・セラシェのシュートを引き出す。29分には、ゲブレ・セラシェが右サイドを抜け出してきわどいクロスを入れ、直後にはシャヒンがクリアボールを拾って鋭いミドルをGKノイアーに浴びせる。
 
 そして33分、クルゼが左サイドでボールを受け、切り返しでDFをかわしてからクロスを入れると、ゴール前で大迫がCBボアテングより先にジャンプしてヘディングシュートを放ち、名手ノイアーの牙城を崩す。大迫にとっては、9節レバークーゼン戦以来、今シーズン通算3点目のゴールだった。
 
 またも守備の拙さを突かれて失点を喫したバイエルンは、38分にはリベリが負傷してコマンとの交代を余儀なくされるなど、アクシデントにも見舞われるが、前半の残り時間、そして後半の立ち上がりも攻勢を維持する。
 
 47分、コマンの折り返しを受けたミュラーのシュートがブロックされ、直後のCKではジューレが競り勝ってヘディングシュートが枠を外れるなど、チャンスを逸するも、50分、ミュラーが右サイドを突破してクロス。ゴール前でマーカーのモイサンデルのクリアがニャブリに当たってゴールラインを割り、バイエルンが勝ち越しに成功した。
 
 その後、バイエルンが長くボールをキープして相手守備の攻略を狙い、ブレーメンはカウンターでチャンスを作り出そうとする。そのなかで、大迫のキープ力と展開力は大きな貢献を果たすが、決定機の創出までには至らない。
 
 76分、ブレーメンは中盤のシャヒンを下げ、40歳のFWピサーロを投入。同点、さらには勝ち越しを狙う意思を示す。そのピサーロはピッチに立ってすぐ、絶妙のスルーパスでクルゼの決定的なシュートを引き出したが、わずかにゴールマウスを外れた。
 
 逆にバイエルンは80分、2ゴールのニャブリに代えてチアゴを送り出し、中盤に攻守で厚みを加えて主導権を握り、91分にはミュラーを下げてハビ・マルティネスを投入。そして狙い通り、リードを保ったまま、4分間のアディショナルタイムをしのいで試合を終わらせることに成功した。
 
 バイエルンは4試合ぶりのリーガ勝利。内容的にはおぼつかない部分が多々あったものの、勝利こそが最大の収穫だろう。一方のブレーメンは可能性は感じさせたが、一歩及ばず。これでリーガでの連続未勝利は5試合に伸びた。
 
 大迫はバイエルンに対しても脅威を与え続けたが、よりゴール前でのプレーを増やしたいところだろう。次節(12月7日)はホームで、宇佐美貴史(デュッセルドルフ)との日本人対決に臨む。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事