ザルツブルクが「レッドブル対決」を制してEL5連勝! グループ突破を決めた一戦で南野拓実の出来は?

2018年11月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

76分からピッチへ送られた南野の出来は?

ザルツブルクが先制に成功した直後にピッチへ送られた南野。引き分け以上でグループ突破が決まるというなかで、そのプレーはチームの勝利に貢献するものだった。 (C) Getty Images

 11月29日(現地時間)、ヨーロッパリーグ(EL)のグループステージ第5節が行なわれ、グループBでは、ザルツブルクとRBライプツィヒが対戦した。

 引き分け以上でグループ突破を決められるザルツブルクの本拠地に3位セルティックと勝点差「7」で並んでいる2位ライプツィヒが乗り込んだ一戦、前節のローゼンボリ戦でELにおける日本人史上初のハットトリックを決めたザルツブルクの南野拓実は、ベンチで試合開始を迎えた。

 同じレッドブル系列のクラブの対決ということで「ダービーマッチ」としても注目を浴びた試合は、立ち上がりから両チームの選手が激しく競り合う場面が目立つ。とくに第1節の対戦で敗れていたライプツィヒは、ハードチャージを頻繁に見舞って、この対戦に懸けるモチベーションの高さを感じさせ

 その後も互いに集中したプレーが続き、ビッグチャンスと呼べる場面も、19分にザルツブルクのフレドリク・グルブランドセンがボレーシュートを放ったシーンぐらいで、一進一退の攻防が繰り広げられた。

 スコアレスで前半を折り返しながらも、両軍による中盤での駆け引きによって、見応え十分の内容となった試合は、後半も激しいマッチアップが随所で続いた。
 互いに素早い切り替えと球際での激しいチャージで、相手に一瞬たりとも隙を与えない完璧なディフェンスを披露し、緊張感が漂う時間帯が続く。そのなかで強烈なアピールをしたのは、ザルツブルクのハネス・ヴォルフだ。

 南野と攻撃的ポジションを争う19歳の俊英は、61分にドリブル突破から相手ゴールを脅かす強烈なシュートを枠に飛ばすなど、その卓越した個人技で停滞した状況を打破しようと奮闘したのだ。

 そして、このヤングスターのプレーがチームを活性化させ、ついには貴重な先制弾を生む。74分、味方からのスルーパスに左サイドを抜け出したアンドレアス・ウルマーのグラウンダーの折り返しをボックス内でグルブランドセンが流し込んでゴールネットを揺らした。

 リードを奪った直後の76分、ザルツブルクは値千金の一撃を見舞ったグルブランドセンに下げて南野を投入。トップ下に配置され、守備のタスクも任された日本代表FWは、素早いトランジションで何度も相手のボールを奪取するなど、攻守に奮闘する。そして、81分には、敵ゴール前で決定機を得たが、力のないヘディングシュートは枠を捉えるには至らなかった。

 残り時間が5分を切り、焦りの色が見え始めたライプツィヒに対し、引き分けでも決勝トーナメントへの切符を手に出来るザルツブルクは落ち着いたゲーム運びで時間を消化。結局、最後まで相手に隙を与えずに終了のホイッスルを聞くこととなった。

 ホームで"レッドブル対戦"を制したザルツブルクは見事なEL5連勝。ベスト4まで勝ち進んだ昨シーズンに続いて、2年連続でグループステージを突破した。

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