“大混戦”Jリーグにイニエスタが抱いた印象「これからの伸びしろも感じられた」

2018年11月27日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

「チーム間のレベルの差が少なく、競争がある」

インタビューでは、サッカーからプライベートについて語ったイニエスタ。日本での生活に充実感を抱いている様子だ。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

「すべてが新しい経験でした」

 11月27日に合同インタビューに臨んだアンドレス・イニエスタは、夏にヴィッセル神戸に加入してからの約半年をそう振り返った。

 これまでバルセロナで輝かしい記録を残してきたイニエスタからすれば、なかなか白星に恵まれなかった今季の出来は、納得のいくものではなかっただろう。それでもクラブという目線で見れば、来季につながるものだったという。

「クラブとしてはちょっとネガティブな流れでなかなか勝てない時期が続いた。もちろん、そうではないほうが良かったんですけど、この時間もクラブとして成長するために必要なものだったと思いますし、そこから学び取れるものはたくさんあったのではないかなと」

 なかなか勝てない時期が続き、苦しんだのは仕方がないかもしれない。なにせ今季のJリーグは、近年稀にみる大混戦だった。夏頃には来季のACL出場圏も狙える4位にいた神戸が、残留争いを強いられることになるほどだ。
 
 そんな今季のJリーグについてイニエスタはどんな印象を抱いているのか。
 
「Jリーグは、チーム間のレベルの差が少なく、競争がある。本当にレベルもあるし、これからの伸びしろも感じられた。そういうリーグ全体の印象を持ちました」

 昨季15位でギリギリ残留した広島が2位とジャンプアップした一方で、昨季4位と躍進した柏が、J2降格の憂き目にあうなど、実力伯仲で予想困難なリーグである。イニエスタが言うように、競争はかなり激しい。

 それでもこのスペインから来た刺客は、野望達成に燃えている。
 
「このヴィッセル神戸を日本でもベストなクラブに成長させるために来ている。そのためにみなさんに歓迎されて、私に賭けてもらっているところもあると思う。その挑戦は刻み込んでいけているし、そのためにこれからも頑張っていきたい」
 
 拮抗したJリーグを勝ち抜く術は、この半年で見つけられただろうか。イニエスタの挑戦は道半ばだ。
 
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取材・文●多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)
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