ドイツ失墜の原因はペップにあり? 元代表DFが批判「勝利には75%のポゼッションが必要だと勘違いさせた」

2018年11月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

レーブ監督による世代交代の遅れも指摘。

3試合を消化したネーションズリーグでは1分け2敗でいまだ勝利なし。1試合を残してリーグBへの降格が決まった。(C)Getty Images

 11月16日のUEFAネーションズ・リーグ(NL)、リーグAのグループ1でオランダがフランスに2-0と勝利したことで、ドイツはオランダとの最終節を残してリーグBへの降格が決まった。

 ヨアヒム・レーブ監督の下で2014年のブラジル・ワールドカップ(W杯)を制し、2017年のコンフェデレーションズカップでも優勝した元世界王者だが、今年のロシアW杯ではまさかのグループステージ敗退。そしてNLでも降格と、国際舞台で苦戦が続いている。

 なぜ、ドイツは短期間で衰退したのか。元西ドイツ代表DFのハンス=ペーター・ブリーゲルは、バイエルンで指揮を執ったジョゼップ・グアルディオラ監督の影響を指摘した。

 グアルディオラ監督は2013年から3年にわたってバイエルンで采配を振るい、チャンピオンズ・リーグ優勝には届かなかったが、ブンデスリーガで3連覇を果たしている。

 イタリア衛星放送『Sky Sport』によると、かつてヴェローナやサンプドリアでプレーしたブリーゲルは、イタリア紙『Repubblica』で、「すべてペップのせい。アイツが"勝つためには75%のポゼッションが必要"だと勘違いさせた。だが、それはまったく事実じゃない」と、グアルディオラのサッカーを批判した。

「サッカーではプレーをコントロールすることより結果が重要だ。ボールをコントロールするだけでは勝てない。それは(ロシア)W杯で優勝したフランスが明白に示している」
 
 またブリーゲルは、「もっと伝統的なプレーのやり方に戻っても勝つことはできる」と、内容より結果を重視することが大切だと主張した。

「もっとも大事なのは美しいプレーじゃない。ピッチでバランスを保つことだ。ただ、この危機は一過性のものだと思っている。いろいろな国にもあったことだ」

 一方でブリーゲルは、レーブ監督にも苦言を呈した。「コンフェデレーションズカップで優勝してから変更する勇気を欠いた」と、世代交代を進めなかったことを批判している。

「コンディションが下降気味だった14年W杯の優勝メンバーの一部を外し、コンフェデレーションズカップで優勝した若手をもっと信頼すべきだったんだ」

 サッカーには様々な哲学がある。これから復権を目指すうえで、ドイツはどんな道を進むのだろうか。
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