イタリア、攻勢も最後までゴールネットは揺らせず…ポルトガルは最終戦を残して首位確定!【NL】

2018年11月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

ロシアW杯予選スウェーデン戦のように…

イタリア代表史上7人目となる100キャップを達成したキエッリーニ。守備で奮闘し、攻撃にも積極的に絡んだものの、勝利で記念の試合を飾ることはできず、チームはNLをグループ2位で終えた。 (C) Getty Images

 11月17日(現地時間)、UEFAネーションズ・リーグ(NL)が行なわれ、リーグAのグループ3ではイタリアとポルトガルが対戦した。
 
 このサン・シーロでの戦いは、2位のイタリアにとってはリーグのラストマッチであり、勝点2差で首位のポルトガルを破らなければ、同グループは終戦となる。
 
 必勝を期するイタリアは、今回もエースのC・ロナウドが招集されていないポルトガルを立ち上がりから攻め込み、5分には中盤の連係からインシーニェが守備網を突破してペナルティーエリア外から強烈なミドル。GKルイ・パトリシオが横っ飛びでセーブしたところを、インモービレが詰めるが枠を捉えられず、最初の決定機を逃す。
 
 7分にも左サイドから攻撃を仕掛け、クロスの流れたところを拾ったフロレンツィがきわどいシュートを放つなど、攻守の切り替えが速いイタリアは攻勢を維持し、再三、敵陣深くまで侵入していく。
 
 守勢のポルトガルは11分、ブルーマがエリアに侵入するも代表100試合目のキエッリーニにシュートをブロックされ、その3分後にはユベントス所属のカンセロが左サイドを突破してクロスを入れるが、これはゴール前でフロレンツィにクリアされた。
 
 その後は、守備に人数をかけたポルトガルに対し、イタリアがサイドからの攻略、中央突破、個人でのドリブルなど、様々なかたちで攻撃を仕掛けるという展開が長く続く。
 
 36分にはインモービレがスルーパスに抜け出して決定機を迎えたが、飛び出したルイ・パトリシオにブロックされ、直後にキエーザが倒されて得た右サイドのFKからボヌッチが放ったヘディングシュートも、わずかにゴール左外に逸れていった。
 
 後半も立ち上がりからイタリアがボールを支配し、50分に左サイドを崩してのプレーからキエーザが惜しいシュートを放つ。また、インシーニェがジョルジーニョとの連係でDFラインの裏への抜け出しを図ったり、エリア外から虚を突いたダイレクトシュートなどでゴールを狙う。
 
 しかしホームチームは、7割を超えるボールポゼッションを誇りながら、徐々にボールを持たされている状態となり、攻めあぐねるなかで、高い位置からプレッシャーをかけてきたポルトガルに悪いかたちでボールを奪われ、攻勢を許してマリオ、A・シウバ、カルバリョらのシュートを浴びる。
 
 疲労の色が隠せず、動きも少なくなってきた終盤、インモービレからラザーニャへの選手交代などで流れを変えようとするも、イタリアの劣勢は変わらず。攻撃は単発で、ルーズボールはほとんどがポルトガルに拾われる。
 
 83分のインシーニェの渾身の一撃はサイドネットの外側に突き刺さり、89分のフロレンツィのダイレクトボレーもクロスバーのはるか上へ。アディショナルタイムのペッレグリーニのヘディングシュートもルイ・パトリシオの正面に飛び、最後までゴールネットを揺らせなかったイタリアのNLは終焉を迎えた。
 
 ロシア・ワールドカップ予選プレーオフのスウェーデン戦のように、サン・シーロで相手の守備を崩し切れずに"敗退"を喫したイタリア。マンチーニ監督にとっては、攻撃力の向上だけでなく、選手選考も含めて課題の残る試合となった。
 
 一方、すでに最下位が決定しているポーランドとの最終戦を残し、決勝トーナメント「ファイナルズ」への進出を決めたポルトガル。攻撃では決定機と呼べるプレーはなかったものの、敵地でしっかり守り切って必要な勝点を獲得してみせた。ここまでエース不在の今大会では、試合巧者ぶりを発揮している。
 
 終戦を迎えたグループ3の最終戦は、20日、ポルトガルのギマラエスで行なわれる。
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