オランダの勢いは世界王者をも飲み込む! ドイツは最終戦を前に“降格”決定…【NL】

2018年11月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

最終戦は引き分けでも次ラウンド進出決定!

前回、前々回のワールドカップ王者を下したオランダ。その勢いと強さは本物と言っていいだろう。フランスはW杯後、初の黒星を喫した。 (C) REUTERS/AFLO

 11月16日(現地時間)、UEFAネーションズ・リーグ(NL)が行なわれ、リーグAグループ1ではオランダが2-0でフランスを下した。
 
 ここまで勝点7で首位を走るフランスが、4ポイント差で2位につけているオランダのホームに乗り込んだ一戦。引き分け以上で決勝トーナメント「ファイナルズ」進出が決まる世界王者は、サンドニでの前回対戦では2-1と勝利を挙げている。
 
 しかしオランダは、この一戦でもフランスを押し込む時間もあったし、また先月はドイツに3-0の大勝を飾って世界を驚かせた他、好調ベルギーとも対等以上の勝負を展開して1-1と引き分けるなど、勢いを感じさせながら、このロッテルダムでの一戦に臨んだ。
 
 果たせるかな、ホームチームは試合開始から2分、フランスに一度もボールを触らせないうちに決定機を作る。スルーパスにデパイが抜け出し、ペナルティーエリア右からマイナスのクロス。これをフリーのヴァイナルダムがダイレクトで合わせるが、GKロリスにセーブされた。
 
 対するフランスは10分、エムバペが高速ドリブルで敵陣を突き進んでから、グリエーズマン、ディーニュと繋ぎ、クロスをグリエーズマンが頭で合わせるが、シュートはGKシレッセンの正面に飛び、最初の得点機を活かせない。
 
 ボールポゼッションで大きく上回るオランダは3分後、後方からのフィードをバベルが頭で落としたところを、デパイが拾ってフィニッシュ。これもロリスにセーブされるが、序盤はフランスと比べて、より攻撃に迫力を感じさせた。
 
 フランスは序盤、オランダのタイトな守備に引っかかる場面が多かったが、28分、FKのクリアボールをパバールがエリア外から右足で叩き、強烈なシュートをシレッセンに浴びせた他、35分にはディーニュの惜しいクロスで得たCKから、マテュイディがエリア内でフィニッシュまで持ち込むなど、徐々にゴールに近づいていく。
 
 しかし、最初のゴールはホームチームにもたらされた。44分、デヨングの左からのクロスがフランスのエヌゾンジの頭に当たり、浮き球はCBキンペンベの頭上を越える。その背後で、フリーでボールを受けたバベルが放った決定的なシュートはロリスにブロックされるも、こぼれ球にいち早く反応したヴァイナルダムが詰めた。
 
 リードを奪って試合を折り返したオランダは、後半も先に攻勢に立ち、バベルがエリア左から積極的にシュートを放てば、ダンフリーズ、バベルが個人技で両サイドからエリア内に割って入り、CKではファン・ダイクが相手に競り勝ってのヘッドでフランスを脅かす。
 
 62分にも速い攻めから、ブリントの左からのクロスを、ファーサイドに走り込んだダンフリーズが打点の高いヘッドで合わせ、さらにこぼれ球を詰めるという決定機を作るが、ここではロリスの攻守連発に阻まれた。
 
 劣勢のフランスは65分、マテュイディからシッソコ、ジルーからデンベレと選手交代を施して流れを変えようとする。実際、ここから徐々に敵陣深くに入っていけるようになるも、72分にはカウンターを食らってエリア手前でオランダにFKを与え、デパイにゴールを脅かされる(ロリスが横っ飛びでセーブ)。
 
 74分、グリエーズマンがゴール前でこぼれ球に反応して久々にシュートを放つが、直後にはデパイに右サイドを破られて強烈なシュートを浴び、そこから立て続けにフランスは危険な場面を迎えた。
 
 終盤に入り、フランスは攻勢を強めるも、オランダはカウンターが冴え、少数の選手で敵陣深くまでボールを運び、上がった選手が空いたスペースを突いてフランス守備陣を翻弄。そしてデパイ、バベルは、前が空けば迷わずシュートを放っていく。
 
 主導権を握り続けながら、フランスの攻撃をしのいだオランダは、アディショナルタイムにデヨングが倒されて得たPKをデパイが決めてトドメ。世界王者から、見事に勝点3を奪ってみせた。
 
 全日程を終えたフランスに対し、最下位でリーグBへの降格が決定したドイツ(勝点1)と19日に最終戦を迎えるオランダは、断然優位な立場に。ドイツ戦で引き分けに終わってフランスと同勝点で並んだ場合にも、当該チームの成績比較で上回っているため(合計スコア3-2)、オランダの首位が決まる。
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