「ロンドンが英雄になるチャンスを封じる」「決定打をピッチ外に放り出した」中南米メディアが冨安健洋の“究極のクリア”に驚愕

2018年11月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

プレミアFWの決定的なシーンを防いだスライディングクリア

ベネズエラのFWダルウィン・マチス(セリエA/ウディネーゼ)と競り合う場面でも決して当たり負けしない強さを見せつけた。写真:徳原隆元

 11月16日に行なわれたベネズエラ戦で代表戦2試合目の先発を飾った冨安健洋が日本を失点から救うスーパープレーを披露し、中南米メディアから絶賛されている。

 そのプレーは11分に見せた、ゴールラインぎりぎりのクリアだ。ベネズエラに攻め込まれた日本は、浮いたボールを左SBの佐々木翔がGKシュミット・ダニエルにバックパスしようとしたが、パスがわずかに短くなった。

 その隙をベネズエラのFWサロモン・ロンドンに狙われ、すかさずシュートを打たれてしまう。がら空きのゴールに向けてサッカーボールが転がり、このまま得点になるかと思われたが、懸命に戻った冨安が滑り込んでゴールライン手前でボールをクリアし、1失点を防いだ。
 このプレーでプレミアリーグのニューカッスルに所属するロンドンのゴールを阻んだと、中南米メディアはこぞって驚きの声をあげている。

 コロンビアのニュース専門チャンネル「NTN24」のベネズエラ版は「ベネズエラで攻撃のリズムを生み、躍動していたサロモン・ロンドンは、大分ドームで国の英雄への階段を上る寸前まで昇りつめた。だが、GKのシュミット・ダニエルはかわしたものの、トミヤスが究極のプレーでロンドンのゴールを防いで見せたのだ」と称賛。

 南米エクアドルの地元紙『El Comercio』は「トミヤスは守備で非常に印象的なプレーをみせた」とし、「ロンドンは自身のゴールを確信していただろう。そして、まさにボールがゴールラインを越えようとしていたとき、冨安はフルスピードで走り、日本に迫った危険を一掃した。その努力は称賛に値するものであり、日本が前半でベネズエラをリードするスコアを呼び寄せるプレーだった」と評している。

 さらに、コロンビアのサッカー専門チャンネル「GOL Cararol」は「ホームが有利な状況で始まった試合だが、徐々にベネズエラにペースが傾くなか、最初の得点チャンスはロンドンに訪れた。だが、ニューカッスルのストライカーがGKをかわしたシュートは日本のDF冨安によって"ピッチ外"に放り出されてしまった」と嘆き節だ。

 主将でベテランの吉田麻也に「全ての質が高い」と言わしめる素質と、大一番でも冷静さを失わない大物ぶりなど、評価は日に日に高まっている。

 現在はベルギーのジュピラーリーグ、シント=トロイデン(STVV)でプレーしている冨安健洋。中島翔哉や南野拓実、堂安律にならぶ期待の星としてますます注目されそうだ。

【日本代表PHOTO】日本1-1ベネズエラ|酒井宏樹が代表初ゴールもPKで失点。森保ジャパン連勝を「3」でストップ
 
【日本代表PHOTO】日本×ベネズエラ戦の女子サポーターたち!
 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事