「最も難しいステージにいる」 伊藤達哉のハンブルクでの苦境を独紙が報じる…酒井高徳からは激励の言葉

2018年11月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

「サムライブルーの“妖精”」

ティッツ前監督解任の際には、自身のSNSで「2軍時代からずっと信頼してもらい、悪い時も使い続けてもらった」と感謝を述べるとともに、「監督が代わる度に自分の力不足を痛感する」とも……。 (C) Getty Images

 9月には森保ジャパンにも選出され、現在はU-21代表に合流しているドイツ2部ハンブルク所属の21歳、伊藤達哉。鋭いドリブルとゴール前での身のこなしが持ち味だが、現在はリーグ戦で出番に恵まれないでいる。

 ハンブルクは10月23日、クリスティアン・ティッツからハネス・ヴォルフに監督が交代。以後、伊藤の出場時間はわずか1分に止まっている。

 独紙『BILD』は、「前シーズンでは20試合に出場しながらも、今シーズンは苦戦が続いている」と伊藤の不振を報じている。

「去年は非常に調子がよかった伊藤だが、現在はファン・ヒチャンのヤン=フィーチ・アルプとのポジション争いに敗れ、出場機会を失っている。彼のキャリアにおいて、今が最も難しいステージにあるといえるだろう。

 伊藤は森保一監督によって9月に日本代表に選出されたが、地震による影響などもあって、サムライブルーの"妖精"はフル代表デビューを見送られた。代表チームには優秀な若手がそろっており、激しい競争が繰り広げられていることも影響している」

 これについて、ハンブルクの同僚であり、日本代表を経験した先輩でもある酒井高徳は、同紙にこう語っている。

「伊藤は前シーズンの活躍によって、今シーズン開始前から非常に期待されていました。今のような状態だと、ファンの目もあるし、落ち着かないでしょう。けれど、彼はまだ若い。いろいろなことを試行錯誤している最中だと思います。

 僕は彼に、何度も話しています。落ち着いて頑張っていればチャンスは来るから、決して取り乱すな、と。今はドイツを離れて、U-21日本代表に参加していますが、いい経験だし、気分転換にもなると思います。うまくいけばハンブルクでのプレー時間も長くなり、気分も上がってくるはずです」

 伊藤を含むU-21日本代表が参加しているドバイカップU-23では、全3試合が行なわれる。11月14日に行なわれたウズベキスタン戦で伊藤はスタメン出場したが、61分に交代。試合は2-2のドローに終わった。17日にはクウェート、20日はアラブ首長国連邦(UAE)と対戦する。

 日本代表にも選出されるほどの実力に疑いの余地はない。今回の遠征は、伊藤の今後にいい影響を与えるだろうか。
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