「必ず偉大な選手になる」「眩いばかりの輝きを放った」鹿島の新鋭、19歳の安部裕葵を海外メディアはどう見たのか

2018年11月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

1年前のトゥーロン国際大会の主催からも祝辞

鹿島の初タイトルに喜びを爆発させた面々。安部(左)や日本代表の三竿健斗ら将来有望な若手たちも大一番で落ち着いたプレーを披露した。 (C) Getty Images


 ハードスケジュールといわれていた鹿島アントラーズの選手のなかでも、特に忙しかったのがこの人物だったかもしれない。

 U-19アジア選手権の4強入りに貢献したのち、ACL決勝に臨むためにひと足早く帰国した鹿島アントラーズの安部裕葵。11月10日(現地時間)、イランの首都テヘランのアザディ・スタジアムで開催された"完全アウェー"の環境下でも落ち着いたプレーをみせた19歳は、鹿島として初のACLタイトル獲得に貢献した。

 弱冠19歳のプレーヤーに、米スポーツ専門チャンネル「FOX SPORTS」のアジア版は決勝戦第2戦の採点で、10点中7点をつけている。鹿島では10点中8点を獲得した昌子源がトップで、安部はそれに次ぐ7点タイで、レオ・シルバ、クォン・スンテとならぶ高評価だ。

「鹿島の"眩いばかりの輝きの源"である19歳プレーヤーの安部は、ファンタスティックな活躍をみせた。攻撃面のいたるところですばらしい、絶対的なスキルを発揮した。

 しかしながら、彼がこの試合でみせた最大の素晴らしいプレーは、何度もフィールドを駆け上がり、自陣に戻るというハードワークに身を呈し、クラブ悲願の結果に貢献したことだろう」

 また、意外なところからも祝福が送られていた。

 2017年に安部がU-19日本代表の一員として参加したトゥーロン国際大会の公式HPが「安部が鹿島アントラーズとともにアジアの王者を勝ち取った」と報じ、若き日本人選手の活躍に目を細めているのだ。

「ACLのトロフィーは日本に渡った。 鹿島アントラーズは、イランのペルセポリスとの戦いで初めての栄冠を手にした。

 日本で開催されたホームゲームの第1戦を2-0で勝利した鹿島は、イランのペルセポリスのホーム、アザディ・スタジアムのスタンドを埋めた約10万人の観衆の前で、非常にピリピリした雰囲気の中での第2戦を余儀なくされた。

 それにもかかわらず、果敢な日本人たちは最大級の幸福が得られる、ヘヴンに至るための引き分けを手にしたのだ。

 2017年のトゥーロン国際大会で、今後間違いなく偉大な選手になるであろう存在感を残した安部裕葵は、第1戦に引き続いて出場し、引き分けという勝利を手にする結果に貢献している。

 19歳にして日本の若きMFは彼自身のキャリアで最初の巨大なトロフィーを獲得した。来年はU-20ワールドカップに参加する権利をも手にしている」

 1年前の同大会、U-19日本代表は2分1敗という結果でグループステージで敗退している。安部は3試合に出場しており、ゴールこそなかったものの、「鋭いドリブルと飽くなきゴールへの執着を示した」と評されていた。

 フランスの若手が集う大会でも印象を残していた19歳。来年のU-20ワールドカップに参加できた折りには、さらに強烈な印象を残すに違いない。
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