【背番号秘話】バッジョ、クリンスマン、サモラーノら名手はなぜ「18番」を背負ったのか?

2018年11月18日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「1+8」という独自の背番号で話題に。

クリンスマン(左上)、バッジョ(右上)、ケイン(左下)、サモラーノ(右下)が18番を背負った理由とは? (C)Getty Images,REUTERS/AFLO

 18番を愛したプレーヤーとして有名なのが、元ドイツ代表のエース、ユルゲン・クリンスマンだ。理由は、1987年の代表デビュー戦でつけた番号だから。彼はこのナンバーを大切にし、トッテナム、バイエルン、サンプドリアと行く先々で背負った。

 そのクリンスマンに憧れ、2003年に加入したトッテナムで18番を纏ったのがジャーメイン・デフォーだ。11年間在籍したスパーズを離れた後も、トロントFC、サンダーランド、そして現所属のボーンマスでこの番号を愛用している。

 いまやトッテナムの不動のエースとなったハリー・ケインも、実は1シーズン(14-15)だけ18番をつけている。デフォーが退団する際に、「このクラブでは、18番はストライカーの番号だ。俺の後は、お前がつけるべきだ」という言葉とともに"後継者"に指名されたのだった。ただ、翌シーズンからは現在の10番に変更している。

 クリンスマンと同じく、代表でつけた番号をクラブでも選択したのが、ジョルディ・アルバだ。

 彼はスペイン代表の18番を背負って出場したEURO2012で見事に優勝。大会終了後に移籍したバルセロナでは、バレンシア時代の17番がペドロ・ロドリゲス(現チェルシー)の番号だったこともあり、18を選んだ。

 1と8の間に「+」を入れた「1+8」という独自の背番号で話題となったのが、インテル時代のイバン・サモラーノである。

 1998年の夏にロベルト・バッジョ加入を受け、ブラジル代表のロナウドがバッジョに10番を譲る代わりに9番を要求すると、クラブに命じられて泣く泣く9番を明け渡したチリ代表FWは、それでも諦めきれずに妙案を捻り出す。それが、9=「1+8」。ストライカーとして9番にこだわるサモラーノなりのプライドだった。

 10番のイメージが強いバッジョも、95年に入団したミランではデヤン・サビチェビッチがつけていたため、誕生日(2月18日)にちなんで18番をチョイス。15番から10番と変遷したアッズーリでも、アレッサンドロ・デル・ピエロが10番を背負ったフランスW杯ではこの番号をつけた。

 現在ミランの18番を受け継いでいるモントリーボも同じく誕生日(1月18日生まれ)から、アタランタ、フィオレンティーナ、そしてイタリア代表でも18番を選んでいる。

※『ワールドサッカーダイジェスト』11月15日号より転載
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