CLで衝撃の誤審…PKをもらったマンCのスターリングが「コンタクトは感じなかった」と謝罪

2018年11月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

ペップは「VARで審判を助けるべき」

PKをもらいにいったわけでもないスターリングが、試合後レフェリーに謝罪。この一件を機に、UEFAはVARの導入を早めるべきでは? (C)Getty Images

 人間は誰しも間違うことがある。どんなに優れた審判でも、ジャッジを誤ることがある。

 ヴィクトル・カッサイ主審は2011年のチャンピオンズ・リーグ(CL)決勝で笛を吹いた世界的な審判だ。だが、その彼が11月7日のCLで明らかな誤審をしてしまった。

 マンチェスター・シティがホームでシャフタール・ドネツクを6-0と粉砕した一戦で、カッサイ主審は23分に1-0とリードしていたシティにPKを与えた。スルーパスで抜け出したラヒーム・スターリングが、背後からミコラ・マトビエンコが迫る中、ペナルティーエリア内で倒れたからだ。

 カッサイ主審はすぐに笛を吹き、ペナルティースポットを指さした。だが、映像を見る限り、マトビエンコとスターリングはまったく接触していない。スターリングがみずから躓いて倒れたかたちだ。

 とくにアピールすることもなかったスターリングは、PKの判定に困惑。シャフタール守護神アンドリー・ピアトフは、信じられないといった様子で笑うしかなかった。

 もちろん、判定が覆ることはない。ガブリエウ・ジェズスがこのPKを決め、リードを2点に広げたシティは、後半に4得点を加えて圧勝した。後半にもPKを決めたG・ジェズスは、ハットトリックを達成している。

 当然、試合後にこのシーンは議論の的となった。英公共放送『BBC』によると、スターリングは『BT Sport』で「何があったか分からない。コンタクトは感じなかった。主審に謝るよ」と、結果的に主審を欺くかたちになってしまったことを謝罪した。
 
 一方で、シティのジョゼップ・グアルディオラ監督は、「我々はPKじゃないとすぐに分かった。ああいう状況で得点はしたくはない」と、正当なゴールではなかったと認めたうえで、ビデオアシスタントレフェリー(VAR)の導入で審判団を助けるべきと主張している。

「主審を助けるべきだ。彼らだってミスをしたいわけではないのだからね。いまのサッカーはスピードが速いんだ。(VARを導入すれば)10秒で誰かが主審に何かを伝えられる」

 敗れたシャフタールのパウロ・フォンセカ監督は、「こういう結果(0-6)の試合でひとつのPKについて話すのは難しいことだが、あれはバカげている。私に言えるのはそれだけだ」とコメント。そのうえで、大敗の原因が誤審にあったわけではないとも付け加えた。

「誰もが(PKではないと)見ていた。ただ、我々が負けたのはあのPKのためではない」

 ワールドカップでも採用されたVARだが、UEFAはCLへの導入を来シーズンからと決めている。ただ、今季の決勝トーナメントからの採用を求める声も小さくないだけに、議論となりそうだ。
 

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