残り3分からの奇跡の逆転劇! メッシ抜きのバルサ、脅威の粘りで絶体絶命のピンチを切り抜ける

2018年11月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

「メッシ依存からの脱却」を力強くアピールする勝利。

90分、スアレスが逆転ゴールを叩き込み、苦しみながらもバルサが勝点3を手に入れた。(C)Getty Images

 現地時間11月3日に開催されたラ・リーガ第11節、ラージョ・バジェカーノ対バルセロナの一戦は、3-2でアウェーのバルサが勝利した。

 前節ではリオネル・メッシの不在をまるで感じさせず、宿敵レアル・マドリーから5ゴールを奪って勝利したバルサ。しかし、この日は同じくマドリードに本拠地を置く昇格組のラージョに、おおいに苦しめられた。

 11分にジョルディ・アルバの折り返しを、ルイス・スアレスが難なく決めたときは、このあと何点入るのだろうかと、そんな余裕の展開さえ予感させた。

 だが試合は、予想外の方向に進む。熱狂的なサポーターの後押しを受けたホームチームは、25分をまわったあたりから徐々にペースをつかみはじめ、高い位置からのプレスでバルサを脅かし続ける。そして35分、クレマン・ラングレの中途半端なクリアをバイタルエリアで拾ったホセ・ポソが右足を一閃! 低い弾道の一撃は、右のポストをかすめてネットに突き刺さった。

 1-1。この時点でもまだ、バルサの快勝を疑う人は少なかっただろう。しかし、クラシコと同じスタメンでこの一戦に臨んだ首位チームは、同点に追いつき、さらに勢いづくラージョの執拗なプレスに苦しみ、身動きが取れなかった。
 
 独力でも違いを創り出せるあの男がいれば――。そんな思いが脳裏をよぎった57分、ラージョがついに逆転に成功する。右からのクロスに、ニアサイドでジェラール・ピケに競り勝ったラウール・デ・トマスが頭で合わせる。このヘディングシュートはポストに防がれたものの、その跳ね返りを逆サイドから走り込んだアルバロ・ガルシアが、無人のゴールに流し込んだ。

 2-1。ラージョがついに逆転に成功する。沸き上がるスタンド、その大声援に応えてハードワークを見せるホームチーム、そして焦ってミスを連発する王者バルサ…。気づけば時計の針は87分を指していた。

 しかし、バルサは勝った。87分、ジョルディのアーリークロスを前線に残っていたピケが落とし、ウスマンヌ・デンベレが強烈な左足の一撃を叩き込むと、その3分後、セルジ・ロベルトの右からのクロスを、遠いサイドでスアレスがダイレクトで合わせ、ふたたび試合をひっくり返したのだ。

 試合終盤の逆転劇は、優勝した昨シーズンも何度かやってのけていたバルサだが、そこには決まって10番の神懸かり的なパフォーマンスがあった。だが今回、彼らはメッシ抜きでその快挙をやってのけたのだ。

「メッシ依存からの脱却」

 バルサは長年叫ばれてきた課題を克服するとともに、首位の座を死守している。
 

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