【湘南】人を育てる姿に魅せられて――。RIZAPの瀬戸健社長が共鳴する曺貴裁監督の凄さ

2018年10月28日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

「若い人の可能性を信じたからこその結果」(瀬戸社長)

参画1年目でタイトル奪取の瞬間に立ち会った瀬戸社長。今後はどのような形でサポートをしていくのか注目だ。写真:田中研二

[ルヴァン杯決勝]湘南1-0横浜/10月27日(土)/埼玉スタジアム2002 

 結果にコミットする――。

 誰もが聞き覚えのあるフレーズで、著名人が驚きの肉体改造に成功するテレビコマーシャルを見たことがある人も多いだろう。プライベートジムを中心に、飛ぶ鳥を落とす勢いで成長を遂げているベンチャー企業のRIZAPは、今年4月から湘南の経営に参画。筆頭株主であった三栄建築設計と合弁会社「株式会社メルディアRIZAP湘南スポーツパートナーズ」を立ち上げ、連結子会社化してクラブに携わっている。そして、10月27日のルヴァンカップ決勝で湘南が初優勝を収め、1年目にして最高の瞬間を迎えた。
 
 RAIZPグループの瀬戸健代表取締役社長は当初から2020年までにタイトルを獲る目標を立てていただけに、喜びは大きかったという。その一方で今回の結果に決して満足しているわけではない。
 
「2020年までにいくつかの目標を設定して達成すると考えていたなかで、1年目に達成をしてくれた。我々は信じれば叶うというところを実感したので、これをスタートにして選手、ファンの皆様と次に何を実現するか。我々は答えを持っているわけではないので、一緒に考えていきたい」
 
 湘南の発展に全力を注ぐ瀬戸社長はクラブに関わる人たちとともに、今後の進め方を見定めていきたいとした。
 
 ただ、これだけの情熱を注げるのも、クラブの考え方に共鳴しているからこそ。とりわけ、曺貴裁監督の"人を育てる力"は瀬戸社長に大きな影響を与えているという。
 
「今回のルヴァンカップは若い人の可能性を信じたからこその結果。曺さんはそれを信じているし、我々にも伝わって来るし、ファンにも伝わっている。人を信じるという部分を曺さんはお持ちになっているし、我々にも伝わって来るんです。想いで伝わるというのは信じているからこそで、想いで人を感動させられる力を持っている」
 
 2020年までにタイトルを獲る目標を立てた際には曺監督と居酒屋で3時間も言葉を交わし、想いの強さをヒシヒシと感じ取った。すでにクラブにはフィジカルや食事面でサポートを行なっているが、さらなるバックアップを考えているのも、そうした指揮官の人柄に魅せられているからだろう。

 今後、RIZAPグループと湘南はどのような展開を見せていくのか。ルヴァンカップ優勝に満足しない彼らの挑戦はまだ始まったばかりだ。

取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)

【ルヴァン決勝PHOTO】湘南 1-0 横浜|湘南がクラブ史上初のリーグカップ制覇! 杉岡大暉の先制点を最後まで守り抜く

【ルヴァン決勝PHOTO】湘南×横浜の美女サポーターたち
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事