【ルヴァン杯展望】湘南×横浜|ふたつの攻撃的スタイルが激突!! アグレッシブな真っ向勝負になるか

2018年10月26日 サッカーダイジェスト編集部

湘南――リーグ戦同様、互いに攻め合い、特長をぶつけ合う戦いが望まれる

【今季のリーグ戦成績】9節:横浜4-4湘南/21節:湘南0-1横浜
【出場停止】湘南=なし 横浜=なし

 1996年以来22年ぶりに進出した準決勝で柏との熱戦を制した湘南。いよいよ同じ神奈川を拠点とする横浜との、クラブ史上初となるルヴァンカップファイナルに臨む。

 
 横浜との今季二度のリーグでの対戦は、アウェーで4-4、ホームでは0-1と湘南は勝てていない。4月のアウェーゲームでは先制し、追いつかれては引き離す展開も、勝ち切ることはできなかった。かたや8月に行なわれたホームゲームでは、拮抗した勝負のなかで好機を手繰り寄せながらも決め切れず、逆に横浜が限られたチャンスをモノにした。
 
「非常に強い印象がある」と言うキャプテンの高山薫は今季の対戦を振り返りつつ来る一戦を見据える。
「最近僕は前線で出場することが多く、つねにゴールを狙っているし、チャンスもある。あとは結果を求めたい。どういう状況で出ることになるか分からないですけど、どんな形でも対応できるようにしたい」
 
 また、今夏徳島から加入した山﨑凌吾も、「特徴のある攻撃的なチーム」と8月の記憶をひもとき、対戦を思い描く。
「マリノスは攻守においてアグレッシブで、うちと似ている部分もある。自分が先頭で出るのであれば、まずは守備の部分でスイッチを入れる役割が大事だし、攻撃では相手の状況を見極めながら得点に直結するプレーをつねに考えたい。優勝すればチームの価値が上がり、個人としても成長できる。縮こまったサッカーをするのではなく、自分たちのよさを出したいと思っています」
 
「いつもどおりの気持ちでいい準備ができている」と山﨑が語ったように、今週のトレーニングではパス&コントロールやシュート練習、スペースを狭めた紅白戦など、彼らは高い集中力を弛まず常と変わらぬ準備を粛々と行なっている。
 
「普段の1週間と変わらない」と語った杉岡大暉もまた揺るがぬチームの空気に言及した。
「自分自身、未体験の舞台ですが、怖さはまったくなく、楽しみな気持ちしかない。マリノスは前期からさらに攻撃が強力になり、守備にも穴がない。いい意味で動じずに、やるからには勝ちたい。僕自身アシストやゴールを狙っていきたいし、自信を持ってプレーしたいです」
 
 前述のとおり、横浜との今季の対戦は1分1敗と湘南が後手を踏んでいる。ただ、結果はもとより、互いに攻め合い、特長をぶつけ合った清しさもまた、脳裏に刻まれている。ルヴァンカップを懸けた大一番でも同様に、長い笛が響いたあとにお互いを讃え合うような、ともにすべてを出し切り拍手に包まれるような真っ向勝負が期待される。そしてそれぞれに信念を貫く彼らなら、きっと観る者の心震わす戦いを埼スタのピッチに映すに違いない。

文●隈元大吾(フリーライター)

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