絶好機にヘディングを空振り…ベティスの乾、3試合ぶり先発出場もヒーローになるチャンスを逃す

2018年10月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

チームも敗れて10位に転落。

バジャドリー戦に先発出場した乾はつねに“迷い”の付きまとうプレーに終始。持ち前のテクニックを活かせなかった。(C)Getty Images

 現地時間10月21日に実施されたラ・リーガ第9節、ベティス対バジャドリーの一戦は1‐0でアウェーのバジャドリーが勝利した。

 ホアキン・サンチェス、アンドレス・グアルダード、クリスティアン・テージョといった選手がベンチ外となる中、ベティスに所属する日本代表の乾貴士は、リーガでは3試合ぶりにスタメン出場。お馴染みの3-4-2-1システムで、トップ下の一角を担った。

 堅守を武器に3連勝と調子を上げているバジャドリーを相手に、ベティスは序盤から圧倒的にボールを支配。乾も少ないスペースを見つけては走り込み、パスを呼び込む動きを繰り返した。
 
 ただ、久々の出場で慎重になりすぎたのか、与えられた役割を正確にこなそうとするその姿勢は、ミスを恐れた消極的なプレーにも映る。

 前線でのポストプレーなどをきっちりやってのける一方、得意のドリブルでゴールにチャレンジするシーンはほぼ皆無で、32分には、右ウイングのフランシス・ゲレーロからのセンタリングをエリア内で受けながらも、一度も前を向くことなくボールを失う始末…。

 そして、鋭いカウンターからバジャドリーに先制ゴールを許したのは、その4分後のことだった。リャド・ブデブズが中盤で奪われたボールを少ないタッチで運ばれ、最後は右サイドを駆け上がったアントニートに叩き込まれた。

 後半突入後も乾にキレは戻らず、57分にはゴール正面、フリーの状況で左からのクロスを受けながらもヘディングをまさかの"空振り"。本拠地ベニート・ビジャマリンは落胆の嘆息に包まれた。

 ベティスのキケ・セティエン監督が動いたのは直後の60分、なんとか同点にしたい指揮官は、乾に代えてFWのセルヒオ・レオンをピッチに送り込んだ。

 巧みにポスト役をこなしつつ、初ゴールを挙げるチャンスも何度かありながら、またしても結果を残すことができなかった乾。得点力不足が叫ばれるチームにおいて、ヒーローになる絶好の機会を逸した日本代表のアタッカーに、はたして次の出場チャンスは巡ってくるのか。

 ちなみに試合は、1点のリードを守り切ったバジャドリーが勝利。4連勝のバジャドリーは6位に浮上し、敗れたベティスは10位に転落している。
 
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