ミラン電撃移籍の舞台裏をイグアインが赤裸々告白…「ユーベが『出ていってもらう』と言ってきた」

2018年10月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

「そして、ユーベはC・ロナウドを獲得した」

C・ロナウド(左)の加入にともなってユーベを放出されたイグアイン(右)。ミランで好調を維持するアルゼンチン代表FWは、その移籍の真実を明かした。 (C) Getty Images

 今夏の移籍市場において、その話題を独占したと言っても過言ではないのが、クリスチアーノ・ロナウドのユベントス入団だろう。

 9年間続いたレアル・マドリーとの蜜月関係に終止符を打ったクラッキは、33歳にして、ユベントスと移籍金1億1700万ユーロ(約153億円)、推定年俸3000万ユーロ(約39億円)というエポックメーキングな契約を締結。今夏の移籍市場を大いに賑わせたのは、記憶に新しいところだ。

 そんなC・ロナウドのユーベ移籍に伴い、実質、追い出されるようにしてミランへと渡ったのが、アルゼンチン代表FWのゴンサロ・イグアインだ。

 2016年7月にナポリから移籍金9000万ユーロ(約108億円)でユーベに加入し、当時のセリエA史上最高給である年棒750万ユーロ(約8億6000万円)の好待遇を勝ち取った大物ストライカーは、公式戦通算105試合で55得点を叩き出し、セリエA連覇に大いに貢献した。だが今夏、過去に5度のバロンドールを受賞した点取り屋と天秤にかけられ、クラブで居場所を失った。

 そんなイグアインが、ミラン移籍の舞台裏をイタリア紙『Gazzetta dello Sport』のインタビューで、「コッパ・イタリア決勝の日にメンバーを外されてから、何かが壊れてしまった」と話し、さらに赤裸々に告白している。

「あの日を境に、何かが壊れてしまったという気がしている。そして、ユーベはC・ロナウドを獲得した。クラブを退団するという決断は、僕がしたものじゃないよ。僕はユーベにすべてを与えてきたし、多くのトロフィーも勝ち取ってきた。

 でもクラブは、さらなるクオリティーを持つC・ロナウドを獲得し、僕に『君を保持できない。出ていってもらう』と言ってきたんだ。僕は何らかの解決策を見出そうと試みて、そのベストがミランへの移籍だったんだ」

 背番号9を背負い、チームのエースとして君臨してきた自身をあっさり手放し、C・ロナウドを選んだユーベに恨みは抱いていないのか? イグアインは次のように吐露している。

「ユーベにリベンジ? いいや、そんな想いはまったくないよ。彼らには愛情しかない。本当に良くしてくれたからね。チームメイトもファンもそうだった。

 ただ、一つ言えることは、僕が退団を求めたことは一度もなかったということだ。基本的には、彼らが僕を追い出したという形だったのは事実だよ。その点、ミランはすぐに愛情を見せてくれたし、移籍するにあたっての確信を持てたよ」

 ミラン移籍後は公式戦7試合で6ゴールとラッシュを決め込んでいるイグアインは、ユーベを相手にしても得点できるのか? 注目される直接対決は、11月11日にセリエA第12節のサン・シーロで行なわれる。
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