「今の僕があるのは母のおかげ」 フランス代表の若きDF、父親と12年間音信不通であることを告白

2018年10月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

「自分は絶対息子から離れたりしない」

今夏に誕生した息子のマルティン君を抱くリュカ(左)。パパになった若きDFの今後の活躍に期待したい。(C)Getty Images

 アトレティコ・マドリーに所属するフランス代表のリュカ・エルナンデズは、ロシア・ワールドカップ(W杯)で決勝までの全7試合に出場し、優勝に貢献。世界王者の栄光を手にした。だが、その後も父親とは音信不通の状態が続いているという。

 スペイン紙『Marca』によると、リュカはフランス紙『Le Parisien』で、「彼からはもう12~13年連絡がない。僕にも弟のテオにも。この夏にワールドカップで優勝した後も、音信不通のままさ」と、現役時代にアトレティコなどでプレーした父ジャン・フランソワとのコンタクトがないままだと話している。

「僕も父親になった今だからこそ、彼がしたことがより分かる。彼は父親という役割において失敗したんだと。僕は息子と離れるなんて想像もできない。絶対にそんなことはしない。息子の幸せのためなら橋の下で眠らなきゃいけなくなっても、僕はしてみせる」
 
 自分や兄妹を助けたのは母親のようだ。リュカは「すべて母のおかげだ」と続けた。

「母が僕たちを育ててくれた。僕たちをサッカーに導いてくれた。僕たちを養うために、どれだけ仕事をしてくれたことか。今の僕があるのは母のおかげなんだ」

 前述のように、リュカ自身も子を持つことで変わったという。

「息子は僕の人生を変えた。考え方や生き方をね。以前は自分のことだけを考えていたけど、今ではすべて彼のためにやっている」

「僕は以前と違う。半年前は自分がW杯に出場するなんて知らなかった。今では世界王者となり、そして父親になった。数年後、息子がもっと大きくなったら、この素晴らしい夏のことを話すよ」

 難しい環境の中で育ちながら、22歳にして世界の頂点に立ち、そして父親にもなったリュカ。人間としてひと回り成長した彼の今後の活躍に注目したい。
 
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