現役引退を表明した“悪童”カッサーノ、ファンがそのプロキャリアを採点。厳しい結果に…

2018年10月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

及第点を下回る「4」が最多の35%に。

バーリでデビューし、ローマやマドリー、ミランなどで多彩なプレーを披露してきたカッサーノがついに引退を決意。(C)Getty Images

 元イタリア代表のアントニオ・カッサーノ(36)が10月13日、現役引退を発表した。

 弱冠17歳でセリエAデビューを果たし、ローマやレアル・マドリー、ミラン、インテルなど数多くのビッグクラブでプレーしたカッサーノ。主なタイトルはマドリー時代に制したラ・リーガ優勝と、ミラン時代のスクデットだけだが、独創性のあるプレーで大きなインパクトを残した。

 だが、度重なる問題行動から「悪童」と呼ばれたカッサーノは晩年、二度目の在籍となったサンプドリアでクラブと衝突。2015-16シーズンを最後にピッチから遠ざかると、2017年夏には、ヴェローナと一度契約したにもかかわらず、わずか2週間ほどで引退騒動を起こして契約を解消する。

 その後も現役続行の意欲を示していたカッサーノは先日、セリエCのエンテッラの練習に参加。正式契約こそ結ばなかったものの、ピッチに戻ってきたことで、今後の活躍が注目されていた。
 
 だがカッサーノは13日、妻や知り合いの記者を通じたSNSでの声明で「親愛なる友人たちへ。その日が来た。本当に終わったと決断する日だ」と、引退を決めたと表明。エンテッラや関係者に感謝したうえで「この数日のトレーニングで、継続的に練習できるだけの状態にはないと分かった」と述べた。

「サッカーをするには情熱と才能、そして何より決意が必要だ。今の自分にはほかに優先することがある。これまでのチームメイトや対戦相手、監督や幹部たち全員に感謝したい。だが何より、サポーターのみんなに挨拶したい。サポーターがいなければサッカーは存在しないからだ」

「サッカーは自分に多くを与えてくれた。素晴らしい人たちや偉大な選手たち、多くの人たちと知り合うことができた。路上から自分を拾い上げ、素晴らしい家族をプレゼントしてくれ、何よりも狂おしいほどに楽しませてくれた。サッカーは最高のスポーツだ」

「もっと違う性格なら、自分がよりうまくプレーできたのは分かっている。でも、信じてほしい。いずれにしても自分は素晴らしい感動を味わってきた。そして今、自分の隣には本当に大切な唯一無二のものがある。家族、友人…後悔はゼロだ」

「これから、人生の後半戦が始まる。楽しみだし、足の助けがなくても素晴らしいことができると、まずは自分に示したい。心から、みんなに感謝している」

 気持ちのこもった声明で選手人生に終わりを告げたカッサーノだが、一部のサッカーファンからの評価は厳しい。キャリアの採点を問う『Sport Mediaset』のアンケートでは、2万8000人近いユーザーのうち、35%が「4」と酷評。「5」と及第点の「6」が20%ずつで続き、「7」は16%だった。
 
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