「あそこで決めてくれないと」 西村拓真、ロシア初先発も不発でPK戦でも失敗…CSKAモスクワは国内杯敗退

2018年10月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

数あるチャンスも活かせず、PK戦では失敗…。

120分間フル出場を果たした西村。後半も運動量は落ちなかったが、周囲との連係にはまだ不慣れな様子が明らかだった。惜しいシュートも多いだけに今後に期待がかかる。 写真はCSKAモスクワの公式facebookより。

 今夏にCSKAモスクワに加入したFW西村拓真が、10月10日(現地時間)に行なわれたロシア・カップ5回戦のチュメニ戦(ロシア2部)で、移籍後初のスタメン出場を飾った。

 西村は9月23日に行なわれたプレミアリーグのスパルタク・モスクワ戦で83分にロシア・デビューしており、これが公式戦2試合目。CSKAモスクワは怪我人などや主力を温存し、若手を中心とした14人体制で臨んだ。

 西村は、3-5-2のトップ下左に位置取ってプレー。周囲との連係に戸惑うシーンも多く、試合中はヴィクトル・ゴンチャレンコ監督の厳しい指示が何度も飛んだ。ただ、時間が経つにつれて自由に動き回り、オフ・ザ・ボールの動きで味方にスペースを作ったり、ポストプレーで前線につないだりと、プレーの幅の広さを見せつける。

 79、90分にはゴール前に走り込んで決定的なパスを送るも、シュートがゴールネットを揺らすことはなく、惜しいシーンが目立った。

 西村自身も、64、76、81分と立て続けに味方のクロスに合わせてヘディングシュートを放ったが、これも得点に結びつかなかない。

 試合はスコアレスで延長戦に突入。CSKAモスクワが延長前半に1点、チュメニが延長後半アディショナルタイムに1点決め、ついにPK戦にもつれ込んだ。

 先攻のチュメニが確実に決めていく一方で、CSKAモスクワは1人目と2人目が失敗。そして3人目、外したら敗退決定の場面で登場した西村のキックはクロスバーを越えていった……。

 西村にとってほろ苦いスタメンデビューとなった一戦の後、ゴンチャレンコ監督は「このチームで勝ち上がりたかった。PKを誰が外したのかなどを問うつもりはない。カップ戦では、試合内容がいいチームが勝つとは限らない。だが、PKを外して勝てる試合もない。若い彼らには、もっと練習をしてもらわなければならない」と語った。

 地元サポーターは「非常に残念」「(23日に行なわれるチャンピオンズ・リーグ)ローマ戦前のテストマッチ!? それにしても、この内容はどうなんだろうか」「PKの練習、もっとちゃんとして」といった様々な感想や意見を、クラブの公式SNSに寄せている。

 西村については、「あのPKはふかしすぎ」「タクマはいいシーンも作っていたが、決めてくれないと!」「久しぶりに我らがチームに加わったアジア人だ。本田(圭佑)がプレーしたことを思い出したよ」といったコメントが見られた。

 120分間フル出場を果たした西村だが、まだチームのプレースタイルに馴染んだとは言い難く、周囲との連係、そして決定力の向上が、今後の課題となりそうだ。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事