武藤嘉紀がクラブ史上最大の不振に喘ぐニューカッスルの光に!? 地元紙がマンU戦の出来を総括

2018年10月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

指揮官ベニテスの期待に応えた武藤

7分に先制点を決めたケネディ(右)に続き、10分に電光石火の攻撃で武藤(左)が追加点。その強烈なアピールに地元紙も賛辞を贈った。 (C) Getty Images

 強敵マンチェスター・ユナイテッドを相手に強烈なインパクトを残した日本人ストライカーに称賛が集まり続けている。

 現地時間10月6日に行なわれたプレミアリーグ第8節のマンチェスター・U戦で、ニューカッスルの武藤嘉紀は、リーグ戦初先発ながら移籍後初ゴールを叩き込んだのである。チームが1点をリードした10分に素早い反転から左足での鋭いシュートを放ち、名手ダビド・デ・ヘアを打ち崩した。

 チームは後半に3失点し、2-3と逆転負けを喫したものの、イングランドが世界に誇る殿堂オールド・トラフォードで武藤が放った輝きが、いかに鮮烈なものであったかは言うまでもない。

 このビッグマッチで武藤を抜擢したラファエル・ベニテス監督は、試合後、「彼は落ち着くためにもう少し時間が必要だ」と控えめに話したが、地元紙『The Evening Chronicle』は、「堂々たるゴールだった」と褒めちぎっている。
 試合内容と結果について、「完璧な1時間の後に失速。今のニューカッスルを象徴する典型的な試合だ」と断じた同紙だが、そのうえで、「学ぶべき5つのこと」と題した総括記事を掲載。その一つ目で武藤の活躍に触れている。

「試合前のベニテスは、チームにとって大事な一戦に向けて、武藤の準備ができているかどうか確信が持てていなかった。しかし、彼は指揮官の選択が正しかったことを証明してみせた。相手の4バックを完璧に引きつけ、ゴールを決めただけでなく、常にせわしなく動き回り、マンチェスター・Uに対して驚異的な存在であった」

 武藤をベタ褒めした『The Evening Chronicle』だが、不甲斐ない逆転負けを喫し、今シーズンの未勝利が続いたチームへは、"愛のムチ"を打ち、さらに発破をかけた。

「もっと明確なゲームプランを持たなければならない。次のブライトンとの大一番ではそれが求められる。ラスト20分間の崩壊は、まさに今シーズンを象徴するものだった。2点を奪われて攻めるしかなくなったマンチェスター・Uにマグパイズはジワジワ、コトコトと煮込まれ、最終的にシチューとなった。そうなってはならないのだ。

 早急にチームがしなければいけないのは、ポジティブな面を洗い出し、それを強みにすることだ。マンチェスター・U戦で次戦以降に取り入れられるのは、攻撃のプロセスに変化が見られた点である。個人だけでなくチームとして形成されていた。ブライトンを相手に同じだけの高い意識とゴールへの欲求を見せられたのなら必ずや勝利を手に出来るはずだ」

 開幕から公式戦9戦未勝利というクラブ創設126年目にして最大の不振に喘ぐニューカッスルは、そこから抜け出すことはできるのか? インターナショナルマッチウイーク明けに行なわれるプレミアリーグ第9節のブライトン戦は、実力が伯仲している相手だけに、文字通りの大一番となる。

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