ここ9試合で14発!! J1で無双状態のジョーが推す意外なJリーグベストDFの名は?

2018年10月05日 本田健介(サッカーダイジェスト)

FW、中盤で印象に残るのは小林悠、柏木陽介、山口蛍

10月4日現在、広島のパトリックとともに得点王レースの首位を走る名古屋のジョー。今後のゴール量産も十分に予感させるハイペースで得点を重ねる。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 今季のJ1では、25試合で20ゴールと圧巻の決定力を誇る名古屋の新エースは、ここ9試合で14ゴールと、止めようのない勢いを見せている。開幕当初こそチームの不調と歩みをともにしたが、今や無双状態。192㌢とスケールは大きく、なおかつ足もとは繊細で、元セレソンFWは"怪物"という形容詞がピッタリのプレーを見せている。
 
 そんな飛ぶ鳥を落とす勢いのジョーが、Jリーグデビューシーズンに抱いた日本サッカーの印象とはいかなるものなのか。やはりカナリア色のユニホームに袖を通した経験もあるストライカーといえども、一筋縄ではいかなかったようだ。
「よく言われることですが、非常にスピーディ。相手の守備を崩す際のパス回しも速いし、どのポジションの選手もテクニックを備えている。他のリーグとは特長が異なります。だから順応するまでには苦労しました。でも今はピッチでもピッチ外でも100㌫の状態でいられる。今年は自分たちが思い描いた結果を残せていないけど、良い勉強になりました。来年につなげたいです」
 
 そして、対戦した日本人選手で印象に残っている選手を問えば、やはり代表クラスの選手の名が挙がる。
「何人もいて、フロンターレの小林(悠)選手、レッズの柏木(陽介)選手、セレッソの山口(蛍)選手は素晴らしいプレーヤーだと感じました。彼らはパスも上手いし、決定的な仕事もできる。非常に能力が高いです」
 
 意外にもDFで名前を挙げたのは、今夏名古屋に加入したチームメイトの丸山祐市だ。その理由をジョーは次のように語った。
「FC東京と対戦した時に抜くのが非常に難しかったんです。僕が考えるうえでマルは日本のベストDFじゃないかな。必要な素質を高いレベルで備えている」[編集部・注/丸山は今年7月にFC東京から名古屋へ移籍]
 
 ジョーも認める対人守備の強さを備える丸山だが、彼をベストDFに推すもうひとつの理由には、自らの仕事にも直結する、ある技術の高さを挙げる。
「センターバックながらゴールにつながるパスを僕らに通してくれる。最終ラインのリーダーとしても欠かせない存在です」
 
 名前が挙がった選手たちはいずれも国内屈指の能力を持つプレーヤーだが、シーズンも佳境を迎えようとするなか、元ブラジル代表FWが今季を通じて実感したリアルな評価と言えるだろう。9月27日に発売された『サッカーダイジェスト』10月11日号ではこのほか、風間監督が掲げるサッカーへのジョー自身の想いや、自らのベストゴール、J1残留と得点王が懸かるシーズン終盤戦について語っている。
 
■プロフィール
ジョー/1987年3月20日生まれ、ブラジル出身。192㌢・97㌔。コリンチャンス(BRA)―CSKモスクワ(RUS)―マンチェスター・C(ENG)―エバートン(ENG)―ガラタサライ(TUR)―インテルナシオナル(BRA)―アトレチコ・ミネイロ(BRA)―アル・シャバブ(UAE) ―江蘇蘇寧(CHN)―コリンチャンス(BRA)―名古屋。J1通算24試合・20得点。ブラジル代表通算20試合・5得点。イングランドやロシアなどで活躍したワールドクラスのストライカーだ。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
 
『サッカーダイジェスト』10月11日号(9月27日発売)より一部抜粋
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